「正しい」歩き方とは? リョコちゃんウォーク    ホーム
Updated: 2020/4/12
正しく歩いて、筋肉の矯正をする
骨折、腰痛、ねんざなどで身体のどこかを怪我すると、故障をかばっているうちに、いつの間にか変なクセがついてしまいます。そのままでいると、どんどん身体が歪んでいってしまいます。
人体には百もの骨格筋があって、みんなで共同運動をしています。指1本動かすのにも、全身の筋肉がそれぞれ微妙に収縮するんですよ。
関節はいくつもの骨格筋で構成されています。1本でも筋肉が硬くなったら、他の筋肉たちが無理をして次々に硬くなっていきます。関節の動きが制限され、可動域が狭くなります。
ひとつの関節の可動域が狭まると、他の関節の可動域も制限され、ついには全身が歪んでしまいます。
逆に、筋肉の走行に準じた歩き方をしていると、歪みが矯正されていきます。とくに下半身の不具合にはかなりの効果があります。
人体はすばらしく精巧にできていています。神様の設計図どおりに「正しく」動かせれば、小さな不具合は自然に矯正できるんですよ。
歩くときにはチェックを忘れない
はじめてすぐは、私も10分ぐらいで疲れてしまいましたが、やりつづけているうちにだんだん筋力がついてきて、今では1時間以上やっても平気になりました。
「正しい」歩き方をすると、あちこちの筋肉や関節に痛みがでるかもしれません。それは身体が歪みはじめている証拠です。
リョコちゃんウォークは筋トレとストレッチを兼ねているので、多少の痛みは歩いているうちに消えてしまいます。慣れるにつれて、だんだんに歩幅を大きくしていきましょう。
ストレッチの基本、「あまり無理しないように、ちょっとだけ無理をする」のがコツです。気長に取り組みましょう。
自分の歩き方をつねにチェックするクセをつけましょう。犬の散歩中はもちろん、バイクから降りたとき、買い物をしているときなど、思い出しては「チェック」です。
テニスのときも(走っていないときは)こうやって歩いています。コートの中を移動するとき、ボールを拾いに行くとき、歩く機会はたくさんあります。ハードな動きで、「あれ、腰が痛い?」と感じたときでも、ちょっとぐらいの腰痛は歩くだけで治ってしまいます。
リョコちゃんストレッチ(360度ムーブメントストレッチ)と組み合わせて、運動をプラスすれば、可動域100%の柔軟な身体を目指すことができます。
鍼灸治療だけで「完治」が難しい場合でも、自分で動作に気をつけるだけで、驚くほど改善される可能性があるんですよ。
リョコちゃんウォークで歩いてみよう!
これが「正しい」歩き方です。リカちゃんにモデルになってもらいました。
リカちゃんの左足に注目()してください。

①踏み出し ②体重移動 ③地面を蹴る
大きく踏み出して、踵から地面につく 母指球と5本の足指で地面をつかまえる 膝を伸ばしたまま、爪先立ちで地面を蹴る



① 踏み出しは、踵から地面につける
まずは踏み出しです。左足を大きく前に振り出して、踵から地面につくようにします。歩幅を大きくして、股関節を支点に足を出すようにすると、左の股関節()のストレッチにもなります。
爪先を上げて、脛の筋肉()を鍛える
右でん部
左足を上げるとき、右の中殿筋と小殿筋が、骨盤を固定する働きをする

右の鼡径靭帯
左足を大きく踏み出すときにストレッチされる



② 姿勢に気をつけながら体重移動
次は体重移動です。左足()に体重がのったときには、足裏の母指球と5本の指でしっかりと地面をつかみましょう。左足軸足1本で、全体重を支えます。交代して出す右足は、伸ばしたまま前に出していきます。
脊柱と骨盤()は、しっかりと軸を保持しましょう。体幹の筋肉をストレッチしながら強化できます。
*姿勢(

胸を張って、背筋をピンと伸ばして歩きましょう。
体幹を固定
脊柱と骨盤は動かさない
左でん部
右足を上げるときには、左の中殿筋と小殿筋が骨盤を固定

左の鼡径靭帯
右足を踏み出すときにストレッチされる



③ 膝を伸ばしたまま地面を蹴って、前進
左足で地面を蹴って前進。爪先立ちで膝を伸ばして、ふくらはぎで蹴ります。
ふくらはぎ()の主要な筋肉は下腿三頭筋です。腓腹筋とヒラメ筋が合わさってアキレス腱になっています。腓腹筋は二関節筋です。膝の上からはじまっているので、膝を曲げた状態では働きません。
左ハムストリングス
でん部の坐骨結節や股関節からつながる太ももの裏の筋肉です。二関節筋もあるので、しっかり膝を伸ばす

左の股関節
左の鼡径靭帯
右の骨盤
これらのストレッチにもなる
ふくらはぎの筋肉を鍛えましょう