2/23(水) |
スペイン旅行記⑧ さようなら、マジョルカ島! |
カテドラル見物のあと、ホテルに戻って、水着に着替えて海に出た。
何時ごろだったんだろう?午後の3時か4時ごろかな?10月なのに、夕方でもちゃんと泳げる。
水はけっこう冷たいけど、太陽が暖かなので、砂浜に寝そべると、とっても気持ちがいい。みんな思い思いにバカンスを楽しんでいたよ。 |
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マジョルカの最初の夜、カラ・マヨールのバス停の近くの bar (バル)に行ったんだ。ウェイターのおじさんがとっても親切だった。
先輩にとっては、スペインのバル初体験。メニューを見ながら相談した。
海老料理が食べたいね。お魚の煮付けはあるかなあ?いわしの酢漬けはあるかな?パエリヤも食べたいし、野菜も食べたいね。
でも、うっかり頼むと、ものすごい量だったりするから、用心用心。
注文をとりにきたおじさんに、『この料理の量はどのぐらい?』『スペイン人はものすごく食べるけど、日本人はとても小食。私たちはちょっとしか食べられないから、大丈夫かなあ?』などと、あれこれ聞いた。
おじさんはメモを手にしたまま、『それはこのぐらい』と、料理の大きさを教えてくれ、にこにこ笑いながら、『う~ん』と考え込んでいる。
『私に提案がある』と、にっこり。シャイな笑顔がかわいい。
『海老も魚の料理もやめて、パエリヤだけにしたらどうか?パエリヤの中には、海老も魚も野菜も、いろんなものが入っているから』
じゃ、そうしよう。でも、「サラダも食べたい」と先輩が言うので、パエリヤとサラダを注文した。
出てきたパエリヤを見て、びっくり仰天。想像をはるかに超える大きさだった。パエリヤは2人前からなので、直径30センチもある、どでかいナベにたっぷり入っていた。
日本でなら、4人前はありそうな量だ。(なんたって、下の写真の魚のフライが1人前の標準なんだから)
パエリヤはアルデンテでとても美味しかった。海老に貝にイカにピーマンなど、具もたくさん入っている。これじゃあ、サラダなんてとても無理だ~。頼まなきゃよかったね~。でも、結局、サラダは出てこなかった。ほっ。
おじさんが気を利かせてくれたらしい。
パエリヤ一皿さえ全部食べきれず、残してしまった。
『ごめんなさい。とっても美味しかったけど、もうお腹がいっぱいで・・・』とおじさんにあやまると、『いえ、私の責任です』と、すまなそうな顔で言った。
私たちのうしろに見えるのは、大画面テレビ。どこのお店にもテレビがそなえつけてあって、ずっとサッカーの試合をやっていた。初日に行ったときは、地元のおじさんたちがたくさんいて、えらく盛り上がっていた。
毎晩こうやって、バルで食事をしながら、わいわいサッカーの試合をみて、「人生を楽しんでるよね~。日本の年寄りも、こんなふうに暮らせばいいのにね~」と、先輩が言った。 |
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最後の夜、あのおじさんのバルにまた行きたいね、と撮ったのがこの写真。
とりあえず魚のフライを注文したけど、やっぱりすごい量だった。
半分食べるのがやっとで、なんか胃がもたれた。
「つづきはホテルでパーティしよう」と、近くのマーケットで、ナスや玉ねぎやトマトなど買った。あまり新鮮じゃなかったけどね。
ナスと玉ねぎをスライスして、鰹節と醤油をかけて、残ったビールとワインで乾杯。
ときどき和食をいれると、胃腸が休まる。 |
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次の朝、朝食をすませて、外のテーブルでゆっくりコーヒーを飲んだ。マジョルカ島は、何から何まで本当に素敵だった!
バスを乗り継ぎ、空港へ。今度は無事に飛び立てたよ~。 |
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2/16(水) |
コンタクトでテニス |
テニスのためにコンタクトレンズを作った。前々から考えてはいたのだが、思い切って行動に移した。
いつもは裸眼で過ごしている。近視といっても、0.3ぐらいなので、日常生活にはあまり支障がない。
メガネをかけるのは運転するとき、買い物のときと、テレビを見るときぐらいである。
スポーツのときは、メガネはうざいし、視野も狭くなる。ガラスレンズなので、ボールがぶつかったら怖い。
でも、曇りの日や、夕方や夜は、本当にボールが見えなくなってしまう。
テニスがなかなか上手くならないのは、(トシのせいじゃなく)もしや、目が悪いことと関係しているかもしれない???
そう思って、チャレンジしてみることにしたんだ。
そして、先週のテニススクールで、初めての「コンタクトでテニス」をしてみた。
まずは、サーブ練習で、「あれ?サーブってこんなに簡単に打てるの?」と、まず驚いた。気軽にひょいひょいとサーブが打てる。
ラリーのときも、ショットが安定しているような気がする?
スクールのあとクラブへ行って、試合に入れてもらうことにした。
最初の試合は負けたけど、2試合目は勝ってしまった。戦果は1-1である。
みんなに、「よく取るね」とほめられた。「決まった、と思っても、みんな返ってくるんだもの~」と言われた。
「実は、今日はコンタクトでテニスの初日なんです。今まで、裸眼だったから」と言うと、「それで。前はよく空振りしてたものね」と言われた。
やっぱり、今までは目が悪いせいでヘタだったのかなあ?
よくコーチたちに、「準備が遅い。ボールが来たなと思ったら、早めに動いて、しっかりラケットを構えて打たないと」と、注意されていた。
相手が打った瞬間からボールが見えるのと、ネットを越える頃から見え出すのと、そういう違いがあったのかな?
ナダルを見習って、どんなボールも追いかける主義だったのだけど、追いつくのがやっとで、ボールを打つところまでいかないか、ラケットに当たってもどっかへ飛んでいってしまうことが多かった。
それなのに、ちゃんと追いついて、打ったボールが相手コートに入るんだよね。
今はまだ、フォームの矯正中なので、とりあえず来たボールを、正しいフォームできちんと返すことに集中している。
クラブの人たちはみな上手なので、私がミスをしなければ、なんとか対等に勝負ができるんだよね。
ストロークが安定したら、決めのショットや、コース狙いや、勝つための動きやゲーム作りを勉強しようと思っている。
テニスクラブに入って、そろそろ2年である。さすがに、いろんな人に覚えられて、一緒に練習してもらったり、あれこれ教えてもらったり、ゲームに誘ってもらえることも多くなった。
ただ、コンタクトを入れるのに、ものすごい時間がかかる。最初は1時間、次には30分。今でも、10分以上はかかる。
ワンデー・アキュビューなのだが、ピチャピチャの水の中からレンズを取り出すと、水に濡れたラップみたいに、ペニャペニャしている。それを、プリンとおわん型のレンズの形にして、人差し指に乗っけるまでが、まず一苦労だ。
結局、ヴェルのお散歩時間を減らす羽目になる。
そのうえ、コンタクトをすると老眼状態になり、手元が見えにくくなる。仕事のときは使えないので、やっぱりテニス専用かな。 |
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2/8(火) |
スペイン旅行記⑦ カテドラル |
バルデモサで、ショパンとサンドの修道院をみたあとは、「今日こそ、カテドラルに行ってみようね」「そこで、お昼を食べようね」と話がまとまり、バスでまっすぐパルマに戻った。
山あいの村々の散歩するのが好きな人たちもいるらしいが、先輩も私も、山にはあまり興味がない。
実は、前日、カテドラルに行きそこなったんだよね。ドラック洞窟のあと、寄ってみるつもりだったんだけど。
スペイン広場から、カラ・マヨールのホテルには3番のバスに乗る。カテドラルはその途中にある。
スペイン人的いいかげんさ(or 親切心or 臨機応変さ?)か、バスによっては 「カテドラル」とアナウンスすることもある。それを小耳にはさんであった私たちは、バスを降りそこなってしまった。
スペイン語ができる私は、言葉と文字にたよって旅をする。目のいい先輩は、その間、ずっと景色を見ている。
「たぶん、さっきのバス停だと思うよ。人がゾロゾロいて、すごく賑わっていたもの」と先輩が言った。
バスの外はすでに場末の雰囲気になっている。
誰かに聞いてみようと思っても、バスの中はほとんどが観光客っぽい人ばかり。スペイン語が通じないかもしれないし、聞いても知らないかもしれない。
地元の人間を捜してバスの中を見回すと、ちょうどまん前の座席に、小学生の男の子が2人で坐っているのを見つけた。子どもなら、絶対に地元だ。
『カテドラルに行きたいんだけど、どのバス停で降りるといいの?』と聞いた。
2人は口々に、
『え、もう通りすぎちゃったよ!』 『次でバスを降りて、反対側のに乗るんだよ!』
『早く、降りて!』 『あっちのバスに乗らなくちゃ!』
一生懸命教えてくれた。
でも、なんだか気力がなくなっちゃった。もう夕方だし、そのままホテルに帰って、海辺を散歩して、その日はそれで終わりにしちゃったんだ。
「ホアン・カルロスⅠ世」というバス停を、今度こそ、間違いなく降りて、あれこれ聞きまくった。相手は、ベビーカーを押してる若いママとか、たむろってる不良少年とか、みんな親切に教えてくれた。
やっぱり、カテドラルは、真昼の真っ青な青空の下で見るのがいい。 |
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パルマ湾にそびえ立つ、巨大なカテドラルである。となりには、やはり巨大なアルムダイナ宮殿が建っている。
大昔、海を渡ってやってきた船は、威風堂々たる巨大な建造物に見下ろされ、マジョルカ王の権勢を見せつけられたのではないだろうか、ということである。 |
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巨大な建物というのは、まわりを歩き回るだけでも、けっこう大変だ。
おまけに、とても暑い。
もう、私たちは、お腹が減って、喉も渇いて、ヘトヘトになっていた。
「中に入るのはやめにして、軽く食べてから、ホテルに戻って、泳ぎましょう」と先輩が、きっぱり言った。
どうして、いつも同じ意見なんだろう? |
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ほら、すごい人でしょう。そこらじゅう、観光客でにぎわっているんだよ。
こんなすごい観光地の、名所のお膝元じゃ、美味しさを期待するのは無理だろうと思っていたんだけど、ビールも料理も美味しかった。 |
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あらかた食べてしまってからの写真だけど、海老やナスやジャガイモの入った料理が美味しかった。 |
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1/23(日) |
女子のテニスは、男子と違う? |
去年の11月にスクールを再開して以来、今もまだフォームの改造中である。だから、あえてゲームには参加せず、クラブでも一人で練習をしている。(笑)
コーチが、「逆クロスは、ラケットを振る方向と、ボールの飛んでいく方向が同じだから、若い男の子なんか、逆クロスを何本も打たせていると、それだけで、自然に正しいフォームになるんですよ」と言ったので、私もそのせんでやっている。
今年になって、コーチの前で、左打ちを披露した。左でちゃんと打てているか、見てもらおうと思って。
「あれ?みづさんて、両手利き?それとも、もともと左利き?」とコーチに驚かれた。
(鍼学校の按摩の授業で、先生に同じ質問をされたことがある・・・)
その日は、左をお手本にして練習してみた。左はちゃんとスピンがかかっている。
左腕は力がないので、どうしても身体を使うし、不器用なので、棒のように使うことしかできない。だから、クセのつきようがない。
右手は、どんなふうにも使える分、変なクセもつきやすいし、安定して打つのが難しいらしい。
サーブも、トスの上げ方からちゃんと教えてもらった。ついでに、サーブのフォームの改造にも取り組んでいるんだ。
コーチに、「サーブ、よくなったね」と、めずらしく認めてもらえたけど・・・。
「それでもいいんだけど、身体を回すこと、していないね。足を出さずに、身体を回して、下からボールに回転を加えると、サーブが安定するんだよ」と言われた。
でも、身体を回して打とうとすると、どうしてもまともなサーブが打てない。ボールがどこへ飛んでいくかもわからなくなってしまう。身体がそのことを理解できない、そんな感じがする。
もしかしたら、女子は、身体を回すのが得意じゃない?それは、身体の構造からきているのではないだろうか?
お正月に、ユーガ君(6歳)とジュナちゃん(4歳)と、野川で石投げをして遊んだときのことを思い出した。
男の子はちゃんと身体を回して石を投げていた。でも、女の子は正面向いて、エイッと石を投げていた。
誰にも教わらなくとも、男の子は身体を回し、女の子は正面を向いてる。ユーガ君の真似をして石を投げ、ひそかにサーブの練習をしたんだった。
男と女では、骨盤の形が違う。それで、身体の動きが違ってくるのではないか?
昔、女性コーチのクラスによく振り替えで行っていたんだけど、彼女の打ち方をまねて、教わったとおりに打つと、上手くなったような気がしたものだった。
男性コーチには、直されちゃうんだけどね。
ちょうど、剣道をやっている高一の男の子が捻挫の治療に来たので、その話をしてみた。すると、
「あ、そう思います。僕も、男の人に注意されるときは納得ができるんですけど、女の人に言われたことは、どうもピンと来ないんです」と、同感してくれた。
全豪オープンも始まって、今は、男子と女子のフォームの違いなども、あれこれ観察している。
男子のサーブは、普通に身体を回して打っているけど、女子は、打ち終わったあと、右足が前に出る。
女子は、「打ち終わったあと、右足を前に出す」という動作と共に、身体を回すという感覚を身につけるのではないだろうか?
ストロークのフォームも、女子は女性コーチに教わったと同じ、後ろの足を前に出しながら打っていることが多いように見える。
男子でそういう打ち方をしている人は、お母さんにテニスを教わったのかな、とか、あの人は、たぶん、お父さんがコーチだな、とか、勝手なこと考えてる。
仮説を立てて、検証するのがクセなんだ。
女性コーチのクラスに行ってみようと思ったけど、たったひとコマしかない。そのクラス以外はすべて、男性コーチで占められている。
なんでだろ???今度、聞いてみよう。 |
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1/15(土) |
[映]遠い夜明け |
年末年始は、母を31日から2日まで家に連れ帰ったので、忙しさはMAX。
29日は夜中まで仕事。30日は大掃除と買い物。31日は山のようにお料理を作り、元日は家族大集合。
楽しかったけど、おおわらわのお正月だった。
3日は、さすがに体が動かず、ヴェルのお散歩もサボって、家から一歩も出なかった。(ヴェルたん、ごめんね~~)
丸一日ゆっくりできる日なんて、こういうチャンスを生かさなきゃと、ずっとケーブルのチューナーに録画したままにしてあった映画をみることにした。
まずは、3時間の超大作、「遠い夜明け」に取りかかった。そして、すばらしい感動を味わった。
映画「遠い夜明け」は、私の大好きなデンゼル・ワシントンとケビン・クラインが主演している。製作・監督は、リチャード・アッテンボロー。
デンゼルを見て、「若い!」とビックリ。1987年に公開された古い映画だった。
実話をもとにつくられている。
映画のはじまりは、1975年11月24日である。
南アフリカ共和国ケープ州の、クロスフォード黒人居留地に、警官隊が押し入って、黒人たちに手ひどい暴行をしまくった。数日後のラジオ放送では「平和的解決をした」と、虚偽の報道がなされた。
人民を弾圧している国では、よくある話だよね。
「デイリー・ディスパッチ」新聞の編集長、ドナルド・ウッズ(ケヴィン・クライン)は、リベラル派なのだが、黒人運動家のスティーヴ・ビコ(デンゼル・ワシントン)を白人差別の扇動者だと批判する記事を書く。
黒人の女医ランペーレ(ジョゼット・シモン)は、新聞社を訪れて、「あなたは間違っている」と、ウッズを非難する。
「本人に会ってみたらどう?」と言われて、ウッズは、ビコに会いに行くことになった。
その頃、ビコは、軟禁状態にあった。自宅で一度に会える黒人は1人だけ。3人目が、たとえ、お茶を運んだだけであっても、ビコは逮捕されてしまう。
南アフリカ共和国は、アパルトヘイト政策をとっていた。
白人は、政治も、経済も、警察も、マスコミも、すべての要職を独占し、高級住宅街に住み、ヨーロッパ的な豊かな暮らしをしていた。
黒人は、白人の住む地域からも職業からも隔離され、貧しく悲惨な暮らしを強いられていた。
どんなふうな暮らし方だったのか、それは映画を見ればよくわかる。
ビコは、黒人にとっての一番の問題は、自分自身を卑下してしまうことだと言う。白人が来る前は、黒人の国だった。自分たちの文化を持ち、自分たちのやり方で、ちゃんと暮らしていた。
でも、今は、白人と比べて黒人は劣っていると、思い込んでしまっている。
自分は、白人を差別しているのではなく、黒人が黒人としての誇りを持てるようにしたいと考えている。そのために、いろいろなプロジェクトに取りくんでいるのだ、と。
ビコはウッズを、彼が作った「村」に連れて行く。黒人の医師や看護婦による診療所。黒人の先生による黒人の学校。
子どもたちが黒人としての将来に希望が持てるように。
ウッズはビコに感銘を受け、二人は親友になる。
私もビコに感動する。それとも、ビコを演じるデンゼル・ワシントンに?彼の存在感はすごい。
のちに彼が演じた、マルコムXと同じ考えだ、と思った。
実は、私も若い頃、マルコムXの原作を読んで、いたく感銘を受けた。
映画化(1992年)されたとき、自分のイメージとぴったりの、デンゼルのマルコムに驚いて、本人が出ているのかと思ってしまったほどである。
以前、デンゼル・ワシントンのインタビューを見たとき、黒人にとって、いいモデルになるような役だけを選びつづけたと言っていた。
たぶん、デンゼル自身も同じ考えなのだ。だから、あれだけリアリティのあるビコを演じることができたんだと思う。
3時間の長編なのだが、映画に引き込まれ、時間の長さを感じなかった。
この2人の運命はどうなる?
暗雲立ち込める不穏な政情の国の話だ。ズシリと重い現実の厳しさに、ハラハラ、ドキドキで、テレビの前を離れられなかった。
昔の映画だけど、みなさん、どうぞ自分の目で見てね~~。 |
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