3月22日 |
ヴェルは天使 |
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天使の羽のついた服をもらった。実は、これは、ヴェルのお兄ちゃんだったダイナの服である。
ヴェルが赤ちゃんのときに、小さい天使をヴェルが着て、ダイナとペアルックでお散歩したのだそうだ。
もうダイナはお星さまのところへ行っちゃったので、ヴェルは衣装もちになったのである。
服だけ見たときは、???という感じだった。 |
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でも、着せてみたら、ほら!想像以上に、メチャかわいいでしょ。
みんなにも、「あれ~、ヴェルはかわいいの着てるじゃ~ん」と、もこもこ頭をなでられる。大評判だ。 |
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文房具屋のおじさんに、「天使の洋服着てるじゃん!」と声をかけられ、「あら、ヴェルは、中身も天使だよ~!」と答えてしまった。
あいかわらず、ちっとも言うことを聞かないヴェル。
今日も、草むらをクンクン嗅ぎまわり、なかなか前に進んでくれない。 |
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それでも、やっぱり、ヴェルは天使。
ヴェルが歩くと、しっぽがフリフリ、つられて羽もプルプル揺れる。
かわいいから、道草も大目に見てあげちゃおうっと。 |
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4月1日 |
花見でお疲れ |
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3/29にお花見をした。みんなで三角(形の)公園に集合し、野川のサイクリング道路を、ぐるぐる歩いた。
でも、残念ながら、桜はまだまだ。大半がこんなのもの。咲いてる木でも、4分咲きくらいかな。 |
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人間は、桜の下を歩きたい。でも、ヴェルには自分の行きたい場所がある。100メートルは踏んばりつづけ、「ふんばりチワワ」をみなさんに披露した。
おしゃべりに夢中で、桜を見るのを忘れた、という人もいたけど・・・。
そのあと、場所を変えて、パーティがはじまった。
もちろん、ヴェルも仲間入り。美味しそうな食べ物と、たくさんの女の子に大興奮。
ここは、大好きな日向ぼっこコーナーである。次の朝、ヴェルは、超お疲れモード。こんこんと眠りつづけてた。 |
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写真をとろうとすると、いつも、起き上がってこっちを見るのに、顔も上げない。朝ごはんも食べなかったよ~。
でも、前の日に、みんなにおねだりしてたから、ちょうどいいよね。 |
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4月8日 |
若い子が好き! |
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お花見パーティで話が盛り上がって、21歳の女の子が一人、終電を逃してしまい、うちにお泊りすることになった。
彼女がおふとんに入ると、ヴェルはいそいそと近づいて、「入れてくれ」とばかりに、前足でカリカリ。
鼻でおふとんをめくって、頭からもぐりこみ、中でUターン。ちゃっかり彼女の腕の中におさまった。
「いいのかなあ?犬と寝るのが夢だったんだけど」と、彼女は喜んだ。「実家では、許してもらえなかったんだよね」、だって。
私が、「ヴェル!」と声をかけると、ガルルル・・・と唸った。そのまま朝まで、彼女の腕の中。
写真は「お疲れヴェル」のアップだよ。 |
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おじさんの患者さんにその話をしたら・・・
「うらやましいですね~。犬はそれが許されるんですね。私がやったら、大変なことになりますが・・・」だって!
彼女が帰ったら、そそくさと私のおふとんにもぐりこんできた。チャンスがあれば若い愛人にすり寄って、本妻はキープ???
子供も犬も、若くてきれいな人が好きなんだよな。
まっ、慣れたけどね~。 |
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4月17日 |
犬ごはん⑥ ピザ |
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昨日の晩ご飯はピザにした。犬と人間のハーフ&ハーフである。(とはいえ、ヴェルには、ハーフでは大きすぎるが・・・)
アルミホイルの上に、ピザ生地をのせ、ピザソースを薄くぬる。
冷蔵庫にある残り物などを、いろいろ思いつきでのせてみると楽しいよ。 |
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人間側には、トマト、たまねぎのみじん切り、ピーマンの輪切り、細かく刻んだえびや、明太子、アンチョビーなどをのせる。
犬側には、たまねぎやイカなどはのせないようにする。お肉とかウィンナー、野菜などを細かく刻んでのせる。
ヴェルはトマトが嫌いだ。
トマトが一番のメインなのに、何でも食べるヴェルの、唯一の苦手なものがトマトなのである。
あとは、チーズをかけて、オーブントースターで10分ぐらい焼くだけ。超簡単だよ。ヴェルのは食べやすいように細かく刻んであげる。
宅配や冷凍のピザよりずっと美味しいと、みんなに評判がいいよ。 |
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4月25日 |
必死で観察 |
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4月に入ってから、早起きの努力をしている。12時まで寝ていたのを、11時前に起きるよう、がんばっているんだ (^-^)~~ |
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たいていは、朝飯前にまず1時間、ヴェルの散歩をする。 最近、腰が痛いのだが、散歩をすると調子が良くなるのだ。
腰にもいいし、ヴェルも喜ぶ。一石二鳥だ。
生活パターンが変わったので、ヴェルはおおいに戸惑っている。
散歩と仕事は、ヴェルも一緒にお出かけだけど、テニスに行くときは、お留守番。だから、ヴェルは必死である。支度をしている私を、穴のあくほど、ジーッと見る。
犬は何で判断しているのだろう?洋服とか、持ち物とかで見分けることができるのだろうか?
「お留守番だな」と判断すると、どこかで丸くなる。
自分も連れて行ってもらえそうだと判断したときは、いそいで立ち上がり、必死になって後をついてくる。
目が合うと、期待のまなざし。尻尾をおおいに振りまわす。 |
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5月1日 |
狂犬病の予防注射 |
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狂犬病の予防注射と、フィラリアの検査のために、ヴェルを動物病院に連れて行った。
病院に入る前から、ヴェルは、プルプル震えはじめた。待合室にすわっている間、プルプル、ガタガタ、私の腕の中で、すごい勢いで震えてる。
となりで抱っこされていた、ヨークシャー・テリアも、同じように、ものすごい勢いで、プルプル、ガタガタ。
診察台が体重計もかねている。その上でも、ヴェルはプルプル、ガタガタ。
今年は、体重は3.8キロで、去年より60グラム増えてた。でも、メタボじゃない。筋肉ムキムキになったもんな。
「心臓の音は、雑音がなくてきれいです」と言われた。9才ぐらいになると、たいていの犬は、心雑音が聞こえるんだって。
白内障も少しだけ出始めてるって。
ちょっと怖くなった。
背中の肩甲骨の間(ツボで言えば、身柱のあたり)に、ちくっと注射を打たれ、そのあと、フィラリアの検査のために奥に連れて行かれた。 |
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戻ってきたヴェルは、あれ??? すっかり落ち着いている。「終わった」ってわかるんだね!
すごい! やっぱり頭いい!
・・・と、親バカ的犬自慢をするところなんだけど・・・
となりのヨークシャー・テリアも、ママの腕の中でしっとり落ち着いている。もう震えていない。
そういえば、薬だけもらいに来たときには、そんなに震えなかったなあ。
犬って、利口だね~。記憶力もいいみたい。 |
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5月10日 |
バイク大好き? |
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スクーターで通勤している。ヴェルも、もちろん一緒だ。
ゆくゆくは、うしろのカゴに入れようとは思っているのだけど、視界から消えるのは、なんだか不安だ。
だから、今のところ、バッグに入れて、肩からぶら下げて走ってる。
身体に密着していれば、万一のときに、ヴェルと一緒に、身を守れるような気がして・・・
ヴェルは、バッグが好きだ。中に入れば、連れて行ってもらえると思っているから。地面にバッグを広げると、あわてふためいて走ってくる。
だけど、このバッグは小さいし、吊り上げられるときに、不安定になる。
ヴェルは、バッグの前で足踏みしながら、どうやって入ろうかと、迷いに迷う。まだ、入り方をマスターしてないんだよね。 |
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バイクに乗る、ヴェルの勇姿をごらんあれ!
自分も運転しているつもり??? |
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まるで、走り屋小僧のようでしょう?風にビュービュー吹かれながら、バッグのすき間から顔を出す。外を見るのが好きみたい。
さすがに雨の日は、中にもぐっているけどね。 |
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5月21日 |
犬ごはん⑦ チャーハン |
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ヴェルはチャーハンが好き。大好きなバター炒めにしてあげる。
お肉は、鶏か豚を細かく刻む。もしくは、ひき肉を使う。野菜も細かく刻む。人参、ピーマン、カブや大根の葉っぱ、キャベツなど、いろいろ。人間用より、ご飯の量を少なめにする。
うち流のチャーハンでは、最初にかき玉子を作る。
中華なべに薄く油を引き、卵を溶いて投げ入れ、箸でぐしゃぐしゃにかき回す。手早くやるのがコツだよ。玉子は、別皿に移しておく。
その中華なべにバターを入れる。
最初にお肉を入れ、肉に火が通ったら、野菜を入れ、油が回ったところでご飯を入れる。じっくりと時間をかけて、熱々になるまでしっかり炒め、最後に玉子を戻す。
冷ご飯のほうが美味しくできる。
多めに作って、残りは冷蔵庫に。温め直すときは、上にチーズをかけてレンジに入れると、出来立てのノリで喜んでくれる。 |
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5月27日 |
おもちゃの意味は? |
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あんずが車を借りに、ひさしぶりにやって来た。
あんずはヴェルにとびつき、何度も何度もジャンプして、大喜びでなつきまくった。
・・・あれ?あんずとヴェルが逆?ま、ふたりとも似たようなもんだから、どっちでもいっか
(^-^; ・・・
抱っこされて、べたべたに撫でまわされてたかと思うと、あちこちピョンピョン跳ねまわり、家中をカチャカチャ(爪の音)走りまわった。
興奮の極致だね~ |
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向こうの部屋で、ヴェルが自分のぬいぐるみをくわえているのが見えた。「おもちゃで遊んでもらおうと思っているのかな?」と思ったけど、そうではなかった。
あんずが帰ったあと、私のお布団の上に、ヴェルのぬいぐるみが集められていた。おまけに、ゴロー(息子の熊のぬいぐるみ)まで。
これって、どういう意味?自分のテリトリーに自分のおもちゃを置いておくのが、ヴェルのパターン。
もしかして、「あんずのことは大好きだけど、でも、ぼくはここの子だよ~。夜はここで寝るんだよ~」という意思表示なのかな?
とうとう、自分の面倒を見ているのが誰か、ヴェルにもわかったのかなあ?? |
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6月7日 |
お灸初体験 |
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昨日は、晩ご飯を食べなかった。抱き上げると、お腹がグルグル、グルグル鳴っている。
人間と違って、そういうときは空腹ではなく、調子が悪いときなのだ。
テニス肘のために、毎晩自分にお灸をしているので、ついでにヴェルにもしてあげることにした。
「胃の六つ灸」という技がある。膈兪、肝兪、脾兪という3つのツボを使い、左右で合計6ヶ所にお灸をする。
人間の治療にはあまり使わないのだけど、犬には、それが一番かな?
ツボの位置はなんとなくわかるけど、毛がびっしり生えているのでむずかしい。
ヴェルをひざの上にのせ、背中の毛をかきわけて、もぐさを置いて、線香で火をつけた。
ジュッ! |
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皮膚を焼く寸前に、火を止めるのだけど、ヴェルはびっくりして立ち上がった。
ひざから降りて、床に坐り、もの問いたげに私を見る。
また膝にのせてお灸をし、それを・回くり返した。 |
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お灸のあとは眠りこけモード。
ショック?それとも超快感?
翌日は、元気いっぱい。朝ごはんもパクパク食べた。
お灸のおかげかな?それとも、単に、一食抜いてお腹を休めたからかな? |
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○ ○ 追記 ○ ○  |
追記・7 |
犬が嫌いな人には・・・ |
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患者さんの中には、犬が嫌いな人もいる。新患の人には最初に、「犬、大丈夫ですか?」と聞く。
ほとんどの人は「大丈夫です」とか、「大好きです」と言うし、「うちでも飼っています」という人もいるんだけど・・・。
たまに犬が怖い人もいるので、問診表に記入してもらっている間、ヴェルの坐っている椅子を遠くへはなす。
ヴェルにきちんと話をする。
目と目を合わせて、「この人は犬が嫌いなんだって。ヴェルのことが怖いんだって。だから、静かにしていてあげてね」と言う。
ヴェルはちゃんと理解した。そして絶対忘れなかった。
何ヵ月後でも、何年後でも、その人が来ると、顔も上げない。まるでぬいぐるみのように静かにしていた。
Y君(開業以来の患者さんだから、いまだに「君」付けである)は、子どものころに犬に噛まれ、それ以来犬が怖いとのことだった。
数ヶ月すると、「ヴェルに慣れた」と言って、毎回、ヴェルの頭を撫でるようになった。
「ヴェルは人間なんじゃないかなあ。どうしても犬と思えない。魂は人間と同じだね」と、ヴェルの大ファンになってしまった。
ヴェルが逝ってしまった後、「あの頃、精神的にかなり行き詰っていて、ヴェルを撫でると、ほんとうに癒されたんだよね」と、ヴェルを惜しんでくれてる。
Kさんは子どものころのトラウマを語ってくれた。
「犬がいたので、つい走って逃げちゃったんです。そしたら、追いかけてきて。私が転んじゃったら、のしかかってきて、足を噛まれたんですよ」
彼女にはヴェルはいつも、ぬいぐるみ状態。「ヴェルなら大丈夫。気にならなくなりました」と言うようになった。
アトピーがあったので、犬や猫にさわったことがないというSさん。「かわいいとは思うけど、苦手なんです」と言った。
そのうち、ヴェルに慣れてくれた。若くて美人で優しいSさんが来ると、ヴェルは大喜び。パタパタ尻尾を振って、お出迎えに出るようになった。
彼女のバッグには、いつも可愛いぬいぐるみが入っていた。治療が終わって、メイクしている間、ヴェルはいそいそと寝場所から出てきて、バッグの中を鼻でまさぐり、ぬいぐるみを取ってしまうこともしばしば。
油断のならないヴェルであった。
Hさんも、子どものころに犬に噛まれた経験があり、犬が怖くてたまらなかった。実家で猫を飼っていたので、猫は大好き。だんだんにヴェルのことも、可愛いと思ってくれるようになった。
Hさんは、毎回、お菓子や焼き芋を持って治療に来た。餌付けして仲良くなろうという魂胆である。
食べ物をねだって、ヴェルがワンワン吠えると、ビビる。「ヴェルって、小さいわりに、声が大きいから、怖いよ~」と、ヴェルに言う。
はじめは、おっかなびっくり。小さくちぎったお菓子を、ヴェルのイスの上に投げていたけど、だんだんに手であげられるようになった。
「お手」はなかなかしてもらえなかった。内心ビビッているのがヴェルに分かるのだろう。「お手!」と叫んでも、ヴェルは知らんぷり。
やっと「お手」をするようになったのは、ずいぶんたってからで、Hさんはとても喜んでいた。
Hさんは、お散歩にも連れて行ってくれるようになった。
はじめてのお散歩のあと、「ヴェルは全然言うことを聞いてくれない。ほんとうは駅のほうに行って、『可愛い犬ですね』とみんなに言われたいのに、反対方向に引っぱって行かれるんだよ」だって。
治療を終わると、たいていHさんと私はお喋りをする。その間、ヴェルはとても大人しいのだけど、タイミングを見計らって、玄関に走る。
玄関でお坐り。つぶらな瞳で期待のまなざしをするので、行かないわけにはいかなくなっちゃう。
時間がないときは、「おしっこだけ」と外に連れ出す。
おしっこすると、連れ帰られることに気づいたヴェルは、足を上げずにおしっこをする戦術に出た。
『まだしてないよ』という顔をして、次の場所にHさんを引っぱっていく。駆け引き上手だったのである。
みなさんにかわいがってもらって、ヴェルはほんとうに幸せ者だったね~。 |
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暑い間は、ここがヴェルの寝場所だった |
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updated: 2014/12/14 |
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