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みづ鍼灸室 by 未津良子(症例集) |
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症例24・子宮筋腫&内膜症 2
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症例24・子宮筋腫&内膜症 2 |
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消えない筋腫 |
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筋腫の大きさは変化する |
前述のYさんは、「7センチもあった筋腫が、一日にして消えてしまった?」という劇的な効果がありました。
筋腫は、日によってその大きさを変えます。
隣同士のベッドで治療している患者さんが、ひとりは、テニスボール大がソフトボール大に。
もうひとりは、ソフトボール大がメロン大に、というふうに、同じ日に大きくなっていた、ということもありました。
個人的な生理的の周期ではなく、宇宙の周期(暑さ、寒さ、潮の満ち干?)との関連性もあるかもしれません。
ですので、筋腫の場合は、検査をする日によって、かなりの違いがありそうです。
Yさんの場合も、再検査は治療の翌日でした。
検査のタイミングとの関連があったのかもしれません。 |
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治療をすると、とりあえずは小さくなる |
2004年10月に来院したKさん(当時38歳)は、2年前に子宮筋腫と診断されたそうです。
最初の1年間は、だいたい週に1回の治療をつづけ、仙骨への多壮灸もしました。
1年後の検診で、筋腫は、一番大きいのが10センチで、「大きくもなっていないけれど、小さくもなっていない」とのことでした。
首・肩こりに悩まされていて、背中から腰から、身体全体がバリバリでした。冷え性もそうとう手ごわく、改善するのに2ヶ月もかかりました。
下腹部や骨盤内の血流を良くすることは大切ですが、それだけでは、筋腫は小さくなりません。
手足のこり、胸や背中のこりなど、身体の隅々まですべてほぐすと、筋腫はとりあえず、柔らかくなり、小さくなります。
でも、1週間後に見てみると、また元の大きさに戻っているのです。 |
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大きくならないのは確かだけど・・・ |
Kさんは、筋腫が前の方に張り出しているタイプでした。
生理痛もなく、生理のときの出血量も変化がなく、あれこれやっても小さくなりませんでした。
Kさんは、1年半後、手術を受けました。筋腫に血液を送っている血管を塞ぐ手術だそうです。
子宮の筋腫はかなり小さくなりましたが、卵巣の近くにある筋腫は、血流を止めると危険だからという理由で、手術ができなかったそうです。
現在も2週間に1回のペースで治療に来ています。
パンパンに膨れてやって来て、治療後には少し小さくなって、をくり返しています。
いまだに筋腫は、「大きくもなっていないけど、小さくもなっていない」という状態です。
自分でも、カマヤミニでお灸をするように、すすめています。 |
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まだまだ手探り状態 |
ある患者さんが、昔治療してもらっていたベテランの鍼灸師に聞いた話を、教えてくれました。
子宮筋腫の治療のことを、「途中で筋腫が崩れて出てきて大出血になる。そのときに大騒ぎして病院に駆け込まずに、好転反応と思って治療を続けると、最後にはきれいになる」と言っていたそうです。
腫瘍や癌は、ウィルスが原因ではないかと言われています。癌は熱に弱いそうです。
ウィルスも生き物だからと思います。
いぼもウィルスが原因といわれています。いぼにはお灸が効果的で、親いぼにお灸をすると、きれいに取れます。
Yさんのことがあって、筋腫もいぼのように、ペリペリ剥がれ落ちるのかな?と思ったこともありました。
いぼなら、表皮の上なので直接お灸ができますが、筋腫は体内にあります。
どれが親「筋腫の芽」なのか、判別も難しいです。
まだまだ、筋腫の治療は手探り状態です。 |
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小さいうちから地道な治療を |
Yさんの筋腫は、鍼灸治療で効果をあげましたが、10日に1回の治療を何年も続けての結果です。
その後、いろいろな患者さんを治療してみて、誰でも、というわけにいかないことがわかりました。
Yさんは、H17年6月から、だんなさんの仕事の手伝いで、まったく治療に来れなくなってしまいました。
やはり、筋腫の芽はそのままだったらしく、年々大きくなっていって、現在は手術を考えているそうです。
鍼灸で筋腫の治療を試みたいならば、できるだけ小さいうちに始めることをおすすめします。
筋腫が縮むとしても、それには何年もかかるからです。
筋腫は触診でも見つけられます。
仰向けになって、下腹部に手を当て、ころりとした感触があったら、筋腫を疑いましょう。
そして、長いお付き合いのできる鍼灸師を見つけましょう。 |
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筋腫持ちの性格ってあるの? |
改定前のページ(2003/8/23)に、
『子宮筋腫になる人は性的に解放されていない人が多いのでは?』『母との結びつきが強い人が多い?』『大人の女ではなく、母の娘でい続けたい潜在意識が、ホルモンのバランスを崩し、骨盤内の気血の巡りを悪くするのかも?』
という仮説をのせました。
「まさに、私のことだと思った」という人もけっこういましたが、「まったくピンと来ない」という人もけっこういました。
昔の筋腫の患者さんが、みなさん、そんな感じだったので、そういう仮説を立てたのですが、あまり関係はないのかもしれません。
でも、実際に、精神的ショックが引き金になって、子宮筋腫になった患者さんもいました。
心のバランスが崩れ、女性ホルモンのバランスが崩れ、一気に筋腫が増殖したのでした。
ある患者さんが、「子宮は赤ちゃんを育てるところだから、筋腫でも何でも育てちゃうんですって。それを聞いたら、すごく気が楽になりました」と言ってました。
女性の身体は、体内で命を育むことができます。それだけに、神秘的なまでに複雑なのです。
心もからだも、大切にいたわってあげましょう。 |
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Updated: 2009/12/2 |
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