9/1(水) |
ハエが消え、蚊が減り、スズメもいない街 |
数ヶ月前のことだけど、ティラのお散歩中に、放置されたウンチに銀バエがぶんぶんたかっているのを見た。
えらく驚き、まるで過去にタイムスリップしたみたいな不思議な気持ちにおそわれた。
記憶の中のいろんな映像が次々に巡ってきて、そういえば、「ウンチにハエ」は付き物だったなあと思い出した。
こんな光景は久しぶりで、ハエを見たのはそれ1回きりだった。
患者さんに話すと、みなさんが「そういえば最近、ハエを見なくなった」と言う。
放射能の影響かな?・・・とすぐに思ったけれど、いやいやたぶん、消毒剤のせいかもしれない・・・、と思い直した。
家の中でもお店でも、「感染対策」のためにと、あらゆるものを徹底的に消毒する。そのせいでハエが消滅してしまったのだ。
誰かが放置した犬のウンチは、何日たってもそのままで、ただ干からびていくだけである。
もしもハエがいれば、ウンチに卵を産み付けて、孵った蛆虫たちがウンチを食べて土に返してくれる。
ハエも蛆虫もほんとうにうざいけど、生態系の維持のためには必要な存在で、いなくなったら困るのである。
ずいぶん昔のことだけど、文明人が未開の地に住む部族をたずね、しばらく一緒に暮らしてみた・・・という本を読んだことがある。
怪我をした原住民の傷口に蛆虫がびっしり湧いていたので、とても気の毒に思って、抗生物質入りの軟膏をつけてあげたのだそうだ。
みなさんが大喜びしたので、軟膏をすべてプレゼントしたそうで、「抗生物質も知らないかわいそうな未開の人々」と作者が語っていたように思う。
数十年前に新聞で、イギリスの Maggot Therapy (マゴット・セラピー/蛆虫療法)が紹介されていた。
なんと、蛆虫は壊死した組織の治療をしてくれるのだそうだ。
腐った組織だけを食べてくれ、組織の修復を促し、そのうえ抗菌物質を分泌して感染症から守ってくれるそうだ。
治療にはあえて無菌状態で育てたハエを使うらしいが、傷がきれいに早く治るのだそうだ。
人間や人間に飼われている動物には薬があるけど、野生の小動物が怪我をしたとき、治療してくれるハエがいなくなったらかわいそうだね~~
抗生物質を多用すると耐性菌が蔓延する、という大問題もある。
自分がバイクの事故で左膝を11鍼も縫ったときは、破傷風と抗生物質の注射をしてもらい、しばらくは薬も飲んだ。
でもそのあとはお灸で治療をした。
小さな傷なら、お灸で細菌感染を防ぐことができるんだよ。
<症例32「傷、おでき、ヒョウ疸、褥痩、しもやけ」>
人類が抗生物質の恩恵をうけつづけるためには、使用する回数を激減させる必要があるけど・・・たぶんそれは無理だろうね・・・
蚊も激減した。
今年はティラのお散歩でほとんど蚊に刺されなかったし、蚊取り線香をいらなかった。
蚊が減ったのは個人的にはちょっと嬉しいけど。。。
スズメも見なくなった。
農薬のせいで食物である昆虫などが減ったせいもあるらしい。
携帯電話やデジタル放送から出る電磁波が、鳩やスズメの脳のセンサーを侵害するという説もあるらしい。
スズメは大好きだったから、絶滅寸前ときいてとてもショックをうけている。
治療室のベッドに横たわって自分の治療をするときは、よくNHKの教育ラジオをかけている。
真面目に聞いているわけじゃないので、ところどころしか脳に到達しないんだけど、ときどき面白い話を聞きかじることができる。
子どもの頃から昆虫が大好きだったという昆虫学者が、いろんな昆虫の話を熱く語っていた。
映像がなくとも、想像の世界が広がった。
かつて東京湾の広大な湿地帯は、さまざまな昆虫の宝庫だったそうだけど、次々に埋め立てられて生息地を奪われていった。
昆虫学者たちはディズニーランドのことを「昆虫絶滅ランド」と呼んでいるんだって!
オオカミを復活させる運動をしている人たちもいる。
オオカミは生態系を健全に保つために大きな働きを担ってくれていた。
オオカミがいたら、猿だのイノシシだの熊だのの被害から人間を守ってくれるかもしれない。
(オオカミのことはかつてブログで紹介してある。→2017/1/15)
「人類だけが繁栄」することを憂いて、小さな生物たちのことを気にかけている人たちがたくさんいる。。。
なんだかホッとするね~~ |
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8/22(日) |
「1、2、3」と、合言葉で打点に入る |
おとといテニスクラブのおじさんに話しかけられた。
「この間、Cさんの球出しのボールを打っていたとき、1本だけだけど、1回弾んでそのままフェンスに当たったボールがあったね」と言われ、「えっ?」と驚いた。
「いや~、すごいよ。ワンバウンドでフェンスにぶつかるボールなんて、なかなか打てないよ」とえらく褒めてくれたのである。
「アウトのボールだったんでしょ?」ときくと、「いや、ちゃんとコートに落ちて、そこから伸びていったんだよ。あれだけ回転がかけられると、ストロークが安定するよね」と感心してくれた。
(彼もときどきシングルスの試合に出ている)
私には「まったく記憶にございません」だけど、でも最近、ストロークの回転量が上がっているなあ・・・とは思っていた。
復帰の直後はすっかりテニスを忘れていた。
それでCさんに調整してもらおうと思ったんだけど、Cさんはつねに新しい打ち方を教えたがる。
「下から上」にラケットを振り上げてスピンをかけていたのを、「水平」に振ってスピンをかける・・・というのも変更のひとつ。
力が入れられなくて、ボールがネットを越えてくれない。
去年ぐらいから言われていたことだけど、『無理』と思っていた。
最近の若い人の打ち方なんだけど、できるような気配すらなかったんだもの。
前のを忘れているところに別のを教わったので、すべてがグチャグチャになってしまって、そのあとしばらくの間、とっても苦労したんだよ。
Cさんの教え方は超細かい。身体の各部を分解して、ちょっとでも違う動きをするとガミガミ怒る。
細部にこだわりながらも、ショットの勢いを重視するので、「ぬるいボールを打つんじゃない!」とまたガミガミ。
99%がダメ出しなので、たまに「ナイス・ショット」とほめられても、そんなのはどっかへ行ってしまう。
他の人にほめてもらうと、ちょっと自信がつくね~~(笑)
Cさんは「こうやって打て」と教えてくれるけど、「どうやったらできるようになるか」は自分で考えなくちゃならない。
ずっと前に「360度スピン」を思いついた。
①テイクバックを大きく、②が打点で、③大きくフォロースルーして、④は惰性である。 |
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小さな身体で非力でも、下半身の力を使えば、パワーのあるショットを打てる。
(→2018/12/16 & 2019/7/30)
Cさんには「テイクバックを小さくしろ」とさんざん言われてきたのだけど、それではシングルスであっという間に負けてしまうのである。
プロのテニスプレーヤー、西岡とシュワルツマンは身長が170センチしかなくて、ふたりともテイクバックが大きい。
小さな男が2メートル近い大男と互角に渡り合うためには、大きなテイクバックが必要なんだと納得していたんだけど・・・
今回も「テイクバックを小さく」とくり返す。
言う通りにやってみることにしたら、「正面を向いて打たずに、横向きになって打て!」と注意された。
「360度スピン」を意識すると、自然に身体をひねって打つことになる。
やっぱり私には「360度」が必要らしい。筋肉ムキムキの男と同じに・・・、というわけにはいかないのである。
JOPの試合の2週間後、長々とシングルスをやって右ひざを「壊す」ことになった日に、強い男たちのシングルスを見学して気づいたことがある。
ちゃんとフォームで強打を打つためには、どんだけ早く打点に入れるかにかかっている・・・ということである。
試合に出ている患者さんに聞いた話を思い出した。
ミックスの試合で、相手の若い男が超スピードサーブを打ってきて、はじめはぜんぜん返せなかったそうだ。
「相手が打つときに『1』と数えるようにしたら、途中からなんとか返せるようになりました」と言っていたのである。
スピードボールだけじゃなく、ゆるいボールのときにもやってみたらどうかな?と思いついた。
相手が打つ瞬間に「1」と数える。すぐに「2」と数えながら、ラケットを構えて打点に走る。「3」で打って、次の「1」に備える。。。
Cさんの細かい注意事項は無視して・・・というか、あまり細部にこだわると動きが冗漫になるので、頭の片隅に追いやって・・・、ひたすら「1、2、3」で打っていたのである。
たぶん身体の隅々に今までの「教え」がしみ込んでいるので、自然になんとなくできちゃったのかもしれないね。
今週は強風が吹き荒れて、テニスには受難の日がつづいた。
先輩たちはさすがに強風でもコントロールがいい。
私はボロだったけど、風上からのストロークだけは私の「強み」で、かなり相手を押すことができた。
そのあとはペア任せ。ペアが決めてくれればポイントが取れるけど、そこから先を自分でどうにかできるかがこれからの課題である。
ボレーのときも「1、2、3」、ポーチのときも「1、2、3」を唱えてる。
素早く打点に入れるだけじゃなく、自分が打ったら「1、2、3」で、自分のボールを見送るクセも矯正される。
雑念が入るのを防ぎ、集中力を高められる。
・・・でも、しょっちゅう忘れてしまう私がいて、そこが難点なんだよね~(笑) |
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8/11(水) |
ひざ痛のストレッチ:イラストで紹介 |
右ひざはあとちょっと。。。まだ治っていないけど、テーピングをすれば、ハードな練習もダブルスも思う存分やれる。
でもシングルスは当分お預けである。
ここで壊したらどんだけ長引くかわからないもの。
今の数日は、この先の数ヶ月(or 数年)なのである。
テニスで膝を痛めたことはないんだけど、無理なストレッチで同じ筋肉を痛めたことがある。
ストレッチをはじめて6年目、一気にほぐそうと、「内股のカエル」をがんばりすぎて、太ももの内転筋を痛めた。 |
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まず半腱様筋(■)を痛め、ついで薄筋(■)を痛めた。
次にでん部の梨状筋を痛めて、ひどいぎっくり腰になってしまったのである。
(→2017/8/25)
このときは筋肉を痛めただけで、膝を壊すことはなかった。
ブログの更新が遅れたのは、膝に関係する筋肉のイラスト作りにはまっていたからなのである。
症例34「半腱様筋の痛み」にイラストを挿入したついでに、膝痛のためのストレッチを紹介することにした。
太ももの内転筋は、前面から膝の内側につながる薄筋(■)と縫工筋(■)があり、後面から膝の内側につながる半腱様筋(■)がある。
この3つの筋肉の腱は、膝関節の下(下腿の)脛骨の内側面に、融合してくっついている。
ガチョウの足に似ているので「鵞足」(○)と呼ばれている。
三筋が協力して、骨盤の微妙な安定に関わっているのだそうだ。
テニス肘の外側上顆と同じく、鵞足で腱が融合しているので、1本の障害がみんなに波及してしまう。
それゆえ、膝の内側痛は、こじらせるとやっかいなのである。
膝を壊した人はたいてい正座ができなくなるのだけど、私は正座は問題なし。なので、他のストレッチを紹介してある。
正座や「うんこ坐り」ができない人は、それもやってね~ |
大腿前面 |
■薄筋は(骨盤の)恥骨→脛骨内側(○=鵞足) |
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■縫工筋は(骨盤の)上前腸骨棘→脛骨内側(○=鵞足) |
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■薄筋のストレッチ |
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片膝で床にしゃがみこむとき、右膝の内側に痛みが出る。
(足首を折ると、腓腹筋が縮むせいと思う) |
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太ももの内側 |
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開脚で前屈 |
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■縫工筋のストレッチ |
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手で足を引っぱる |
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片足であぐら |
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太ももの裏側には鵞足(○)を構成する半腱様筋(■)がある。
これと同じ坐骨結節からは、膝の外側につながる大腿二頭筋(■)があるので、膝の外側にも過負荷がかかってしまう。 |
大腿後面 |
■半腱様筋は(骨盤の)坐骨結節→脛骨内側(○=鵞足) |
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■大腿二頭筋は(骨盤の)坐骨結節→脛骨外側 |
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■半腱様筋のストレッチ |
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かつては、足を後外方に上げるとき痛んだ |
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開脚で前屈 |
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足をそろえて前屈 |
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■大腿二頭筋のストレッチ |
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上体を倒す |
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足をそろえて前屈 |
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テニスのときにやっているテーピングは4本である。 |
側面 |
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A薄筋(■) |
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後面 |
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B半腱様筋(■) |
→ |
腓腹筋 |
C大腿二頭筋(■) |
→ |
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前面 |
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D膝の前外方 |
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患部(●)を守るテーピングに加えて、四方から膝関節を補強すると、過負荷の連鎖反応を防ぐ効果があるんだよ。
A |
メインの患部(●)、薄筋(■を守る |
B |
裏側に並ぶ半腱様筋(■)~腓腹筋の内側を補強する |
C |
大腿二頭筋(■)~腓腹筋の外側を補強する |
D |
大腿四頭筋の外側、もしくは腸脛靭帯との中間あたりを補強する |
ちなみに今回は大腿四頭筋には問題がないので、この4本でOKなのである。 |
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7/31(土) |
躍動感を取り戻した |
「ぎっくり腰・改」に追加した症例は3つで、とりあえずここで小休止して、次の症例に取り組むことにした。
興味のある人は読んでね~~
右ひざ(内側痛)はまだ完治じゃないけど・・・ |
初発 |
古傷のバクハツ |
↓ |
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悪化の途上 |
膝全体の筋肉に障害が波及 |
↓ |
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治りかけ |
古傷だけに痛み |
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今は古傷の患部だけ痛む「治りかけ」で、こうやって治っていくんだよ。
膝裏が「渋い」感じも、膝関節の支持が不安定な感じもなくなった。
テニスのときは用心に前後左右に4本、テーピングをしている。
テニスの間はまったく痛くないんだけど、終わったあとは患部に痛みが出てしまう。
痛みをこらえてストレッチをし、ちょこちょこ鍼灸もしている。
早く治したいね~~
テニスを再開したときは、筋力も体力も落ちていた。
コートに立ってサーブを待つとき、相手がトスを上げる瞬間にスプリットをしようとしたら、『う、身体が重い・・・』と超びっくり。
地面を蹴ってジャンプしようとしても、身体がすっと上がらないのである!
テニスに特有の「スプリット・ステップ」は両足同時に軽くジャンプすること。
相手が打つ前に両足でスプリットを踏むと、前後左右どこへでも動ける。
打ったらスプリット、返ってきたボールを打って、またスプリット。
プロは必ずやっているんだよ。
ボールが動いている間中、軽くジャンプをしつづけているし、前へ出るときも、一瞬止まってスプリットを踏んでいる。
私もずっとスプリットを踏んでいた。
ときどき忘れちゃうんだけど・・・、常に動きつづけるテニスをやれていたんだよ。
クラブの仲間は何十年のベテランである。狙いもいいし、コントロールもいいし、めったにミスをしない。
互角の試合をするための、私の一番の強みが「躍動感」だったのに、それがどこかへ行ってしまった。
身体が重くて思うように動けないうえに、どうやったら動けるのかも忘れてしまった。
サーブもダブルフォルトをくり返し、昔を知らない人に「珍しいね」と言われた。
練習してみたら、なるほど、すっかり打ち方を忘れていた。
ボレーはミスの連続で、「ごめんなさい」を連発する羽目になり、得意だったはずのストロークも思うように飛んでくれない。
先週(めずらしく)Cさんと組んでダブルスをやった。
「いったん下がってから、前に踏み込んで打て!」とか、「手だけで打ってるじゃないか!足を使え!」とか、ず~っと注意をされまくったのである。
そしたら少しテニスの動きを思い出した。。。
そのまま治療室に直行して鍼を打ったら、筋肉が硬直しているので、どこもかしこもズシン、ズシンと鍼が響いた。
翌日には、足にはこんなにもいろんな筋肉があったのか!と驚くほど、そこら中の細かい筋肉までが筋肉痛をおこした。
使いすぎて硬直し、硬直をほぐすと筋肉が蘇る・・・というプロセスである。
そしたら、あれあれ?コートの中で身体が動くようになったのである。
1週間ぐらいで筋肉がついて、腕も足も丸太のように太くなった。
腰まわりのぶよぶよも取れ、身体はスリムになった。(笑)
今週は久しぶりに3時間も特訓をしてもらい、ヘロヘロに疲れたけど、そのあとの女ダブでは「右ひざ痛」前と同じように動けるようになったのである。
昨日は仕事の前にミックスを1セット。
「躍動感」ありあり過ぎて、ポーチに出てはボレーミス。スマッシュもたくさん打って、半分ミス。
ペアが優しく「練習だから」と言ってくれたのをいいことに、トライしまくって、15本ぐらいミスをしたのである。
(成功したのは5本ぐらい)
みんなにあきれられたけど、「どうにも止まらない」状態で、ドラクエで言えば「無敵」かな?
動けなかった間のフラストレーションが溜まっていたんだね。
ともあれ、「躍動感」を取り戻したので、やれやれ、である。(笑) |
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7/23(金) |
ワクチン「安心、安全」で原発を思い出す |
私は絶対にワクチンを打たない。
理由は「風邪治療マニュアル」にすでに書いてあるけど、ウィルスはどんどん変異するし、注射で入れた抗体はしばらくすると排泄されてしまう。
この先毎年、年に何回も、不確実で未知の化学物質を体内に入れるのはまっぴらごめん、なのである。
欧米でも30~40%ぐらいの人たちが私と同じ考えらしいね。
SARSで生き残った人は新型コロナにも免疫を持っているんだって。
戦って生き延びた人の獲得免疫は強力だね。
私は自力で免疫をゲットするつもりである。
今のところは仕事ができなくなると困るから、危ないところには絶対に近づかないようにしているけど。。。
でも私の一番好きなことは仕事で、次に好きなのがテニスで、その次に好きなことが料理だから、とても恵まれているんだよ。(笑)
病原体は無限に種があって、数え切れないほど存在している。
環境に適応するために変異していくだけじゃなく、エイズなどの新しい病原体が出現することもある。
ひとつ、ふたつ、みっつ・・・と、手当たり次第にワクチンを注射したら、身体が薬漬けになってしまう。
自然の食べ物から栄養補給するのでなく、サプリメントでお腹一杯にするようなもので、身体への悪影響は計り知れない。
コロナ禍の中、「救世主」のようにワクチンの供給がはじまったとき、人々はワクチンを待ち望み、先を争って接種券を求めた。
そのワクチン・フィーバーで、映画「アイランド」を思い出したのである。
ずいぶん昔に観たので、ところどころしか記憶にないんだけど。。。
きれいで清潔なユニフォームを着た大勢の男女が、すばらしく立派な建物の中で暮らしている。
並んで受け取る食事はヘルシーで、ひとりひとりの健康チェックも完璧である。
突然、頭上の大画面に、「アイランド!」と美しい南国の島が映し出される。
「○○さんが当選しました!」の声に、跳び上がって喜ぶ人がいて、周囲の人たちはとても羨ましそうにしている。
核戦争で地球の大気が汚染されているからと、地下のシェルターで暮らしているのだった。
抽選に当たると、最後の楽園「アイランド」に行けるので、みんなその日を心待ちにしているのである。
(でも、ふいに、誰が料理を作っているんだろう?という疑問がおこる。
世話をしてもらってのんびり暮らす人々と、彼らのために働く人々がいるのである)
リンカーン(ユアン・マクレガー)はある日、換気口から入ってきた蛾に気づく。
『外の空気は汚染されているはずなのに?』と疑問に思い、建物のまわりを探索する。
工具を持って作業をしている男(スティーブ・ブシェミ)が、あの乱杭歯でにっと笑って、真実を教えてくれた。
そこはクローンの製造工場で、大金持ちが自分のクローンを作って、将来の臓器移植にそなえてストックをする施設だったのである。
「アイランド」に当選した男が臓器を取られて死んでいった。代理出産をした女は、子どもを産んだ後に薬殺された。
リンカーンは恋人(スカーレット・ヨハンソン)を連れて脱走し、地上には普通の世界があることを発見する・・・
「アイランドに当選しました!」のノリと、「接種券をゲットしました!」のノリが、重なって見えたのである。
どこかで大金持ちが、人間を「数」で計算し、なにかの策略を謀っているのではないか・・・と想像して、ゾ~とした。
最近では若い人たちへの接種を呼びかけている。コロナに感染しても重症化しないのに、何故?と疑問に思う。
若い人たちを説得するために、「安心」で「安全」とくり返し強調する。
・・・そこで、原発を思い出してしまったのである。
20代の頃、33基だったときに反原発運動をやっていた。
無農薬野菜、消費者運動、エコロジーとつづくと、反原発に行き当たるのである。
反原発の人の電話は警察に盗聴されていると言われていた。警察が反原発の活動家を監視していたのである。
葛飾区の消費者展で、次のテーマは「反原発の展示をする」と言ったら、区役所の職員に「出させない」と妨害された。
RCサクセションの反原発のCDが発売中止になった。
そんなふうに国家をあげて原発を推進していたのである。
周囲の人々にも「非国民」と白い目で見られた私。
日本人はみんなで同じ意見を共有すると安心する民族なので、反対意見を言う人を嫌うのである。
私は疲れ果ててしまった。
「科学技術は日進月歩。そのうち放射能をコントロールすることもできるようになる」と誰かに言われ、とりあえず静観することにした。
人も国も変えられない。小さな世界で身近な人々のために自分のできることをすることにしたのである。
柏崎出身の友人が、実家に帰ったときに一家で原発の見学に行った。
すばらしく立派な施設だったけど、あまりにも「安心」「安全」をくり返すので、かえって怖くなったと言っていた。
ほんとうに「安全」なものには、誰も「安全」を強調しない。
あまりにも連呼されると、かえって恐怖を感じてしまうのだ。
福島の原発事故が起こり、10年たっても解決できない。
人類はいまだに放射能に触ることも、分解することも、消去することもできない。
私たちの子孫は、残された原発の維持管理を何万年もつづけなくてはならない。
「安心」「安全」は真っ赤な嘘だったのである。
ついでに言えば「私を信じてください」も危険信号なんだよ。「誠意」を語るのもそう。真面目な人間は絶対にそうは言わない。
人を騙すときの常套句なので気をつけよう。
何百回も風邪を引き、風邪に足を引っぱられつづけてきたけど、炎天下でテニスをするようになってから、1回も風邪を引いてない私である。
テニスの試合にそなえて練習に励み、試合の直前に、「これを飲めば勝てますよ」とドーピングをすすめられているみたいな感じ。
(ドーピングしても勝てるとは限らないし、それで勝利しても嬉しくない!)
先週は「ぎっくり腰・改」に新たな症例を2つ追加した。あとからあとから思い出すので、改訂作業はもうしばらくつづきそうである。
今週から本格的にテニスを再開した。
仕事で立ちっぱなしのときのほうが、膝全体が「渋い」感じになって、テニスをしたあとはマシになる。
なるほど・・・、と自分の古傷の正体が分かってきた。
テニスのほうはボロボロである。
筋力が落ちて身体が重く、ストロークも思うように飛んでくれないし、ボレーはミスの連続。
とりえだった「躍動感」がなくなったんだけど、どうしたら躍動できるのかもわからくなってる。
どん底なんだよ~~(泣) |
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