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 FAQ
 <Q23 鍼灸治療が効く理由
鍼灸治療はなぜ効くのでしょうか?
学校ではいろいろ習いました。おおかたは忘れてしまいましたが、もぐさの原料であるヨモギに効用があるというのは一理ありそうです。
鍼を打たれることで、体内麻薬エンドルフィン(モルヒネ様物質)が出る、というのもわかります。置鍼されているとき、頭は目覚めているつもりでも、身体は眠ってしまいます。治療が終わったときには、スッキリ。(「このまま眠っていたい」と言う人も多いですが・・・)
蓄積した疲労が取れ、バカンス1週間分ぐらいリフレッシュできます。
警戒警報、発令
長年、自分や患者さんを治療してきて、鍼灸の効果の第一要因は、「警戒警報発令」作用ではないかと思うようになりました。
身体に「ハリ」が刺さるというのは、異常な状態です。「なんだ、これは?」「大変だ!」と、細胞たちが慌てふためきます。
免疫システムが発動。ハリが刺さった場所に神経が集中し、異変を調査し、血液やリンパ液が駆けつけて、なんとか修復しようとがんばります。
お灸は、肌の上でもぐさを燃やします。「火がついた!」と細胞が大騒ぎ。「火事はどこだ?」と、みんなが駆けつけてきます。
つまり、身体に与えた非日常的な刺激が、危機管理システムを動かして、治癒に向けて行動を起こさせる。それが、鍼灸の最大の効能であると考えています。
鍼灸治療はアート(技=芸術)
ハリは、切皮(セッピ)程度に浅く刺しても、皮膚にはかなりの刺激で、体表を流れる「気」を動かすことができます。こりなどの筋肉の治療は、直接刺入し、気血の流れを促して、筋肉をほぐします。
浅く刺すのか、深く刺すのか、置鍼にするのか、単刺にするのか、どういう手技で刺すのかによって、効果が微妙に異なります。
お灸は、もぐさの種類と手技を使い分けて、糸状灸で患部の熱を取る、直接灸(点灸)で温める、透熱灸で深部の冷えを取る、間接灸で広範囲を温める、などなど、いろいろなことができます。
鍼灸治療はアートです。道具はハリともぐさだけ。患者さんの年齢、性格、体質、症状に応じて、いろいろな手技を組み合わせましょう。
限界を「ちょっとだけ」超えるのが極意
カマヤミニでの間接灸は、「熱い!」と言われれば、すぐに取り除くことができます。怖がりの私は、熱いのも苦手、痕が残るのもイヤで、昔は、自分にカマヤミニをするときは、熱くなったらすぐに取っていました。
でも、ほとんどの患者さんは、最後まで我慢をしています。健康なら痕は残らないし、患部が治れば痕もすっかり消えてしまいます。
ある時、試しに最後まで我慢をしてみました。なんと、終わった後のスッキリ感がぜんぜん違ったのです。
生体にとっての「限界をちょっとだけ超える」熱感効果を、実感したのがそのときでした。ただ温めるのと、「ヤバイ」と思わせるのとでは、効果が異次元的に違うのです。治療のコツは、そのさじ加減です。
(ただし、素人が自分でやる場合は、「心地よい」を目安にしてください!)
鍼灸師は身体のコーチ
治療してすぐに完治することもあります。でも、鍼灸は、治療している間だけ効果があるわけではありません。鍼灸治療は、「こうやったら治るよ」と、身体に教えるのが仕事なのです。
治療直後に8割治れば、翌日には完治します。ある患者さんが、「治療の翌日はすごいことになって。あっちも工事中、こっちも工事中という感じだったけど、次の日にはすっかり治りました」と言ったのですが、そんなふうに、翌々日に持ち越されることもあります。
昔の人は、子どもや部下を叱るとき、「お灸をすえる」という言葉を使っていました。相手をいい方向に導くために、厳しく指導するという意味です。
鍼灸師に教えられたとおりに、なんとか身体を治そうと、細胞たちががんばります。自然治癒力を後押しするのが、鍼灸治療の働きなのです。
ポイントをしぼる
複数の愁訴を持つ患者さんには、治したい順番を聞きます。
全身に張り巡らせた鍼灸の包囲網を、もっとも治したい部位に集中させるためです。一番具合の悪いところを楽にしてあげるために、ポイントを絞るのです。
鍼灸は学校の先生のようなものです。大勢の子どもたちを公園に連れて行って遊ばせるとします。あまりにたくさんの注意をすると、子どもは混乱します。「公園の外には出ないこと」とか、注意事項は少ないほうが、効果的ですよね。
ツボを心得たアドバイスをして、みんなで協力し合えるよう促します。
バランスを取る
一番の問題児を中心にするとしても、他にも問題を抱えた子がいます。安定している子どもにも目をかけてあげなくてはなりません。
患者さんの全身を見ましょう。一番の愁訴以外にも、あちこち不具合があります。でっぱったところ、へこんだところ、硬くなっているところ、力のないところが、あちらこちらに混在しています。
三銃士の有名な言葉、「一人は皆の為に、皆は一人の為に」は、鍼灸治療にもつながります。
ポイントを絞りながらも、全体としてのバランス取ることがが大切です。
ただ漫然と鍼灸を行うのではなく、どのツボにどういう刺激を与え、全体としてのドーゼ(刺激量)を考えながら、患者さんの身体をどういう方向に持っていくか、つねに計算しながら治療をしましょう。
患者本人のビジョンも大切
「どこが、どういうふうに痛いのか?」「いつ、痛みがおこるのか」など、自分の身体を観察し、身体の各部を把握するくせをつけましょう。
患者さんの意向しだいで、治療法も変わってきます。
自分はどこまで治りたいのか、治ったあと、どんな生活を送りたいのか、自分のビジョンを持ちましょう。運動をする、ストレッチをするなど、いい結果を出すためには、本人の努力が必要不可欠です。
鍼灸治療は、鍼灸師と患者の二人三脚のようなものです。重症のときには、2人で一緒に煉獄に迷い込むこともあります。
鍼灸師と患者が、お互いに、「この人となら、一緒にドツボにはまってもいい」と思える相手に巡り合うことも、いい治療には欠かせません。
きちんとコミュニケーションを取れる相手を見つけましょう。
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Updated: 2014/2/11