2016/10/7(金) |
[映]ギャラクシー・クエスト |
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昔のアメリカのSFドラマ、「スター・トレック」をご存知だろうか?
地球人が銀河系の外に進出し、あちこちに巨大な宇宙ステーションを作る未来の世界。宇宙船エンター・プライズ号の乗員たちが、いろいろな星に降り立ち、さまざまな異星人と遭遇するお話しである。
コンピューターのSFX映像に依存した、今どきの内容の薄いSFと比べると、毎回、こったストーリーが展開されるすばらしい作品である。いまだに熱狂的なファンが多いのもうなづける。
コメディ映画、「ギャラクシー・クエスト」はスター・トレックのバロディなのである。監督はディーン・パリソット。(以下、役の中の役名で表記する)
20年前に一世を風靡したテレビドラマ、「ギャラクシー・クエスト」のイベント会場には、大勢のファンがつめかけ、大歓声をあげている。コスプレもぞろぞろいる。
でも、隊員たちはなかなか姿を見せない。
楽屋では、俳優たちがいらいらしている。タガード艦長役(ティム・アレン)がまた遅刻。自分勝手な自惚れ屋なのである。過去の人気と名声にいい気になって、酒に女遊びにと、怠惰な暮らしをしている男である。
異星人のドクター・ラザラス役(アラン・リックマン)は、艦長だけでなく、自分にも腹を立てている。いまだに他の役で売れず、ばかばかしい被り物をして、「トカゲ頭にかけて!」というお決まりのセリフをくり返させられている。
マディソン少佐役(シガニー・ウィーバー)は美形のボディコン。ドラマの中でも、コンピューターの指示を復唱するだけだったし、ファンの質問は「バストサイズ」だけ。
それぞれいろんな葛藤を抱えているが、他に仕事がないのでしょうがない。大勢のファンに囲まれ、サインをし、同じ質問に答えつづける。
ニコニコ笑顔を浮かべた、妙なコスプレの4人組もやってきた。
彼らは実はサーミアン星人。悪人のサリス星人に絶滅寸前に追いやられ、助けを求めてやってきたのだが・・・
3人の高校生が、プロテクター号の構造とエピソードに矛盾があると、真面目な顔で質問する。
エンタープライズ号と同じく、プロテクター号の詳細な設計図も売られている。彼らはギャラクシークエスト・オタクで、宇宙船が実在すると信じているのだ。
何もかもがうんざりである。
過去の名声にすがるしかない現実に、自暴自棄になって酔いつぶれたタガード艦長の家に、サーミアン星人がたずねてくる。
仕事のオファーと勘違いして、彼らのリムジンに乗り込む。目が覚めたのは、宇宙船の中だったけど、良くできたドラマのセットと思い込んだ。
事態の重大性に気づいたのは、転送ポッドで地球に帰る瞬間だった。
ふたたびサーミアン星人がやって来た。タガード艦長の命令どおり、相手に攻撃をしかけたら逆襲され、全滅寸前になったと言う。
責任を感じて、今度こそ真面目に手助けしようと決心した。
他の俳優たちも、新しい仕事と思って、一緒にリムジンに乗り込んだ。
宇宙に着いてビックリ。台本通りに演じていただけの俳優なのに、本物の戦闘に巻き込まれ、活躍を期待されている。
サーミアン星人には「嘘」の概念がない。
残忍で嘘つきのサリス星人に侵略され、絶望のどん底にいた。人々の心が荒れ、目的意識や価値観を喪失していた。
そんなとき、地球で放映していたギャラクシークエストの電波を受信した。それを「お話し」ではなく、歴史的ドキュメンタリーと思い込んだのだった。
乗組員たちの勇気、チームワーク、友情をお手本にして、「ネバー・ギブアップ」「ネバー・サレンダー」を合言葉に、人々が結束した。
プロテクター号を作って反撃をはじめたが、司令官を失い、助けを求めて地球にやってきたのだ。
当時子どもだった操縦士のラレド大尉(トニー・ウェバー)は、もう青年になっている。いきなり、船の操縦を任せられ、パニクっている。
第81話に出た乗組員6(ガイ・フリーグマン)は、出てすぐに殺されてしまう端役だったので、余計にビビッている。
技術主任チェン(トニー・シャルーブ)だけが、難なく事態を受け入れ、あっという間に順応している。
タガード艦長だけでなく、乗組員全員(+1)が来てくれて、サーミアン星人たちは大喜びである。
敵のサリス星人は、好戦的で獰猛で、ガンガン攻撃を仕掛けてくる。
純情でお人よしのサーミアン星人に、すっかり信じられ、頼られてしまった6人の俳優たちは、彼らを救うために、命を投げ出す覚悟をする。困難な試練に全力で立ち向かっているうちに、彼らは本物の英雄になっていく・・・
面白くて可笑しくて、ハラハラドキドキで、楽しめるよ~。
ところで、この1週間、テニスを休むことになった。久しぶりの故障である。
突然、右腕がだめになってしまった。試合に次ぐ試合で、興奮状態にあったので、自分の不調にぜんぜん気づかなかった。
トシだね~
若いときは、試合のあとなんか、疲れ果てて筋肉痛で、バタンキュウーになる。でも、次の日、その次の日と、だんだんに回復していく。
でも、年寄りは、神経が鈍い。ノリノリのときは疲れなんか感じない。次の日あたりに、『あれ、足が?』となり、次の次の日に『あれ、腰が?』とか、身体の各部の不調が時間差であらわれ、数日後に、ドッカ~ンと壊れる。
シングルスから5日後の金曜日、仕事をはじめてすぐ、右肘の肘頭のあたりに痛みを感じた。どんどんひどくなって、夜にはハリを磨くのもつらくなった。
5月にダメになったのは、肘の内側(肘窩)だったけど、今回は、肘の外側(肘頭)が中心である。
しばらくテニスはお休みか・・・
焦燥感に駆られるかと思いきや、逆になんだかほっとした。精神的にもかなり疲れていたみたい。
とりあえず右腕は治ったので、また仕切りなおしである。詳細は次回に書くね~ |
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2016/9/30(金) |
調布市民大会のシングルス(初級)で優勝 |
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先週の日曜日、調布市民祭の女子シングルス「初級」に、初出場して初優勝した。断っておくけど、参加者はたったの5人である。
そろそろテニスネタから離れようと思ってはいるんだけど・・・
まさかの快挙なので、報告させてもらうね~~
クラブの先輩に、「調布のシングルスは秋だけよ~。出てみれば?」と教わった。調べてみたら、「初級」と「中上級」の2種類しかない。何の戦績もないので、当然、初級にエントリーをした。
Cさんに報告したら、「え~、みづさんが初級?中上級でしょ!」と驚かれ、ついでに、「だったら、優勝だね」と言われた。
「え~、優勝?」と、ビックリ仰天。そんなこと想像したこともなかったので、いきなりの、ものすごいプレッシャーである。
ゴルフの上手な患者さんにも、「え~、初級ってことないでしょう。だったら優勝ですね」と言われ、プレッシャーにますます拍車がかかった。
スポーツにおいては、自分の中に「自信」というものは、まったくない。2位になったことはあるけれど、優勝する人間は別次元の生き物と思っていた。
私の辞書には、「優勝」という文字はなかったのである。
ダブルス→シングルスはすぐに適応できる・・・なんて思っていたけど、毎日毎日雨がつづいて、シングルスの練習どころか、ほとんどテニスができなかった。
試合の2日前、小雨の中、Cさんが2時間だけ特訓をしてくれた。
「みづさんにとっての、はじめての公式戦だから、がんばってね」と言われ、天地がひっくり返るほど驚いた。
・・・え、市民祭って、お祭りじゃなく、公式戦だったの?・・・
プレッシャーレベルは最高潮にあがり、前日の夜は心臓がバクバクして、口もきけないぐらいになった。
試合当日に多摩川コートに行って、はじめてドローがわかる。初級の出場者は5人しかいない。
ちょうど1回戦がはじまったところ。2人ともシングルス素人で、ぽっこんボールをえんえんと打ち合っていた。ジュースありなので、1時間もの長い試合だった。
その勝者が私の初戦の相手である。
待っている間に職員に聞いたら、初級、中上級のエントリーは、まったくの自己申告とのこと。だったら、中上級で出ればよかった・・・と後悔した。
そのほうが面白い試合ができるし、強い相手になら負けても当たり前だから、ノンプレッシャーで思いっきりやれる。
格下相手にきっちり勝つのは、ほんとうに大変なのである。
1回戦、おばさん相手に、ほとんどラブゲームで2-0になった。
そのあとが、やばかった。相手の凡ミスでジュース→私のサーバーで決めボールをミス、というパターンがえんえんとつづき、ゲームを落とした。
ポッコンボールが苦手なのである。
いつも、シングルスの相手は男。バシーンとすごいボールを打ってくるから、こっちもバシーンといいボールを打ち返せる。
でも、おばさんの「死んだ」ボールをバシンと打つのは難しい。思いっきり打つとミスするし、入れに行くと返ってくる。
フォーム改造中のスライスはイマイチだった。決めるボールも、ドロップショットも、最近やっていないので忘れてしまった。
どうしていいか分からなくなって調子が崩れ、3つもダブルフォルトして、またゲームを落とした。
4-4に追いつかれ、相手のサーブである。どうやって立て直そうか・・・と、メッチャ苦しんでいたさ中、相手がいきなり動きを止め、ストレッチなんかしている。
「ごめんなさい。ふくらはぎがピキッときたので、つったら怖いから、ここで終わりにしてください」と、まさかのリタイア。すでに1時間たっていた。
地獄の渕から転げ落ちて、いきなり下界に着いたみたいで、ボ~ゼンとなった。
2回戦は、即、決勝である。相手は若い人で、1回戦は6-1で圧勝していて、一番手ごわそうだった。
もう、新しく習ったショットや、確率半々の決めボールはやめにした。自分の一番得意なショットだけ打って、相手のミス待ちをすることにした。
どうしても勝たなきゃならないんだもの。
幸いなことに、相手はきれいなスピンボールをきちんと打ってくる。私が一番打ちやすいボールだ。
こっちもすべてスピンボール。ムーンボールを交えながら、できるだけクロスに相手を振って、どチャンスボールだけを、コースを狙ってパシッと打った。
相手はサーブもいいし、強いボールも打てるんだけど、私はほとんどミスをしないので、ポイントはほとんど私に入る。
1ゲームでも相手に上げたら、また緊張感が倍増する。そうなったらどうなっちゃうか分からなくなると思って、得意なことだけやりつづけた。
結果、6-0で、優勝。賞状と金メダルをもらった。やっぱり、初級に出ておいてよかったね~。
1回戦負けしても、来年は中上級に出ようとは思っていたけど、「負けたけど中上級」と、「優勝したから中上級」というのでは、天と地ほど違うもの。
「優勝」の文字が、私の辞書に刻まれたし。(笑)
Cさんの言うとおり、確かに、ラウンドロビンと本戦はまったく違う。
シングルスでは練習通りにできる・・・はずが、緊張感が半端じゃないので、半年落ちのプレーしかできなかった。
トーナメントは負けたらそれで終わり。寝ているはずの時間に必死こいて出かけても、1回戦で負けたら、すごすごと帰らなくちゃならない。残りの時間、長い長い空白の1日をやり過ごさなければならないのだ。
105歳ミックスの1勝も、シングルス初級の優勝も、なんだか私より、Cさんのほうが大喜びしているみたい。ポプラとあんずも、想像以上に喜んでくれた。まわりの人にもちょっとは箔がついたかな?
私は「喜ぶ」よりも、状況を振り返り、成功や失敗を分析し、次にどうしたらいいのか考えることで、頭がいっぱいである。
この前のラウンドロビンのとき、上手そうな女の人が、「今日こそ、勝敗にこだわらず、上のボールは思いっきり打とう、ミスを気にせず練習しようと、固~く決心してきたのに、やっぱりできなかったんです~」と話していたのを思い出す。
練習やゲームでは、いろんなショットを試せても、試合になって「勝敗」がからむと、どうしても安全策をとってしまう。
勝つためには、得意なショットを組み合わせて、相手を圧倒しなければならない。上達するためには、新しい挑戦をしなければならない。
「勝ちに行く」ための精神力と、「上達する」ための精神力は、どうやら異なるものらしい。
勝たないと、「勝つ」精神力が育たない、挑戦しなければ、上達はしない・・・大きなジレンマだねえ~。
ある程度の戦績をあげた人なら、「負ける」のはみっともないだろうけど、どうせ私は下克上。ちょっと前までは、「ヘタ」が代名詞だった。
しばらくの間は、ラウンドロビンでは、「勝敗」よりも「上達」目指して、挑戦をしつづけようかな・・・とか思ってる。
(格下にはきっちり勝たなきゃならないけどね~~) |
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2016/9/18(日) |
105歳ミックスダブルスに初参戦 |
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シングルスのあと、「試合のあとは、ストロークが乱れちゃうみたい」と、ゴルフの上手な患者さんに話したら、「ゴルフも同じですよ」と、対処法を教えてくれた。
修正ポイントは、「顔を残す」なんだって!
試合のときは、どうしても、打ったボールの行方を目で追ってしまう。身体が早く開きすぎるクセがつく。
「顔を残す」ことだけに集中して打ちっぱなしをすると、はじめはボールが全部右に飛んでいく。ボールの行方は気にしない。100本、200本と、ひたすら打ちつづけると、そのうち正面に飛ぶようになる。軸の狂いを修正するのだそうだ。
誰かとラリーして、ボールが全部あっちに飛んでいったら、ご迷惑である。壁で試してみることにした。
なんと、バックハンドの打ち方を忘れていたことに気がついた。
「顔を残す」ことだけに注意を払って打ちつづけていたら、ちゃんと思い出せた!
異なるスポーツでも、いろいろ共通項は多いね~
シングルスから2週間たたずに、ダブルスの試合に出ることになった。テニスクラブ主催の「105歳ミックスダブルス」である。
年に1回行われる恒例のイベントで、男女の年齢が合わせて105歳を越えたペアが参加できる。
(ちなみに最高齢は合わせて145歳=78歳男子+67歳女子である)
前日までダブルスをやっていても、シングルスには、すぐに適応できる。なんでもかんでも思いっきり打ち込むのは、どうやら私の習性らしい。
でも、シングルス→ダブルスは適応が難しく、慣れるのに苦労した。
今回が初参戦なのである。
何人かから声をかけられたりしたので、そろそろ出時?と、ついにデビューすることになった。
平日に行われるお祭りのようなもので、出ない人も、みんなが観戦にやってくる。精神力が試されるので、私にとってはかなりの高いハードルだ。
ペアの男性は、飲み仲間の1人。
バッコ~ンと、ものすごいショットやサーブを打てるんだけど、そういう人にありがちでミスもしやすい。
最近、組んでやる機会がけっこうあって、いい結果が出ていたし、何より、「ミスなんか気にせず、思いっきりやれよ!」といつも励ましてくれた男である。
対人恐怖症持ちの私だから、はじめての「試合」でどうなるかわからない。萎縮しちゃってカカシになってしまうかもしれない。
彼なら、うるさいこと言わないし、あまり「勝ち」にこだわらないし、一番気楽かな~?と思ったのである。
組んだのは試合の1週間前。さあ、練習開始となったとたん、別人になった。
「ああしろ」「こうしろ」と命令し、「今のはこうでしょ」とダメ出しをする。上から目線で威張るヤツだったのである。
言われれば言われるほど、どんどん萎縮してダメになっていく私を見て、ついにあきらめ、試合当日には何も言わなくなった。
1回戦、相手は準優勝ペアだった。こっちは緊張感で硬くなっているうえに、相手はぜんぜんミスをしてくれない。
先輩たちのアドバイスをあれこれ試してみたけれど、0-6で負けてしまった。2回ぐらいジュースにはなったんだけど、まったく歯が立たなかった。
負けたペアには、コンソレ(敗者戦)が用意されている。
コンソレの1回戦の相手は飲み仲間ペアだった。数日前の練習のときは、2-6であっという間に負けている。2人とも、私の苦手なスライス系のボールを打ってくるので、一番当たりたくないペアだった。
「シングルスは敵が1人だけ。ダブルスはコートに3人の敵がいる」というのは、昔の患者さんの言葉だけど・・・
なんと、コートには3人の味方がいた。「今の良かったよ」とか、ネットの向こうから、初出場の私を励ましてくれたのである。
のびのびと自分の一番いいプレーができて、6-4(ぐらい?)で勝ってしまった。
コンソレの2回戦は、これまた上手なペアである。
男のほうとは、最近、3度ぐらい対戦している。でも、ペアのおじさんが、「上手な男に打たずに、女に打て」とうるさく言うので、彼がどんなボールを打つのか分からずじまい。勿体なかったよね~。
でも、ぜんぜん打ち負けずに、普通にラリーができた。すごいボールには慣れているのである。
3-3までは競っていたのだけど、そこから一気に、3-6で負けてしまった。
ダブルスがまだよく分かっていないので、なんで負けたのか、なんで勝ったのか、分からない。一生懸命、分析しているところである。
「ミスをすると負けやすい」ことには、ずっと昔に気づいていた。
今回実感したことは、「チャンスを決めないと勝ちにくい」ことである。数少ないチャンスをきっちりモノにしないと、ポイントが取りにくいのである。
サーブは、3試合でダブルフォルトが1回だけ。まだまだフォームを作っているところだけど、とりあえず入るようになった。
ただ、自分のサーブが「入ったかな?」と確認してしまい、リターンに出遅れてしまうことがしばしば。なかなかキープができなかった。
初めての105参戦は、まずまず成功かな?とりあえず、1勝できたしね。
2戦目、3戦目とどんどん落ち着いていき、練習どおりのプレーができた。観戦者がたくさんいて、いいショットを決めると、おぉ~と歓声をあげて拍手してくれる。バスケの試合を思い出し、ノリノリになった。
何より、カカシにならずにすんだことが快挙である。
終わったあと、いろんな人が、「良かったよ~」とか、「ずいぶん上手くなったね」とか、嬉しい言葉をかけてくれた。
決勝戦、はじめて人の試合を観戦したのだが、視覚能力がずいぶん向上していて、いろいろ学ぶことがあった。
スイングがコンパクトだとコントロール力が増すみたい。狙って打つときは、ラケットをちょっと短めに握って、テイクバックを小さくしてみよう・・・
ボレーは軸の安定が不可欠らしい。軸足の動き、その軸足に身体を乗せ、体重移動で打つフォームを身につけよう・・・
できることが増えてくると、できないことが際立ってくる。具体的な目標がたてられるのはいいね~~ |
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2016/9/6(火) |
シングルスでまた1歩前進した |
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シングルスはコートに1人だから、チャンスボールは1発で決めなくちゃならない。ちょっとでも甘いボールが来たら、スピードボールを打ち込む。相手に取れるボールを打ったら、オープンスペースに簡単に決められてしまうからだ。
でも、ダブルスはコートに2人いる。後方から無理に打ち込むと、返される確率が高いし、ミスする可能性も高くなる。
深くつないで、チャンスを待って、2本、3本、4本と、相手を押し込み、確実に決められるシチュエーションをつくる。
この頃になってやっと、ダブルスとシングルスの違いがわかってきた。
シングルスのあとは、なんでもかんでも1発で決めようとするクセがつく。ミスしたり、簡単に返されたりして、パートナーに怒られる。
ダブルスに順応するテニスをつづけていたのだが、1ヶ月はあっという間。「あれ、試合は来週じゃん!」と、慌ててシングルスの練習をはじめた。
シングルスの相手をしてくれるのは、ダブルス専門のおじさんたちである。女子よりいいボールを打ってくれるし、おばさんと違って足も速い。男のボールに慣れておくと、女子のボールが楽に打てるのである。
私が何でも返すから、おじさんはみんな本気になる。みんなが見ているし、女に負けるわけにはいかないしで、必死になるのである。
勝ったあとなのに、『次は負けるかも・・・』と意気消沈している姿が、(言っちゃ悪いけど)かなり面白い。
金曜日のシングルスのラウンドロビンは、10人出場で、5人ブロックが2つだった。ブロックごとにリーグ戦を4試合やったあと、順位別のトーナメントがある。
午後の仕事があったので、3試合だけやって、残りは棄権して帰ってきた。けっこう長い試合だったのでちょうどよかった。そのあと、仕事なんだもの。
体力的になんとかなっても、試合にはかなりの「精神力」がいる。
1年半前にはじめて試合に出た頃は、「ちゃんとラリーがつづいていたわね」とか、「やっと『テニス』らしくなってきたね」というほめ言葉どおり、ラリーをつづけることが目標だった。
クロスに返すと、相手ボールに角度がついて難しくなるので、センターに深く返して、相手のミス待ちをする・・・それしか能がなかった。
こっちのストロークがいいと、甘いボールが返ってくるが、それを決められない。相手のいるところに返してしまい、逆に決められてしまう。
なので、次のテーマは、「チャンスボールを決める」ことだった。それも半分ぐらい成功するようになった。
今回のテーマは「クロス打ち」である。前日にCさんに特訓をされた。
シングルスは、クロスラリーが基本なんだって。クロスでラリーを打ち合う。こっちのボールが厳しいと、センターあたりにボールが返ってくる。それを、反対のクロスに打って、相手を走らせて、甘いボールが来たら、オープンスペースに打ち込む。
・・・なるほど、進化に応じて、アドバイスも変わっていくんだな・・・というのが、今日この頃の感想である。
1戦目は2-6ぐらいかな?
はじめはなかなかクロス打ちができなかったけど、やっているうちにだんだん慣れていった。相手は全勝とのこと。スコア以上に、内容は良かったと思う。
サーブは思いっきり振り抜けて、練習よりもダブルスよりも、いいサーブが打てた。
2戦目は7-5で、唯一の勝利である。5-4の私のサーブで、ちょっと勝ちビビリ、6-5になった。6-6になると、タイブレークだそうだ。うろ覚えなので、どっちからサーブとか、カウントはいくつ?とかに気をとられ、集中力を欠くことがわかっていた。
ここで決めなきゃとがんばったのである。
3戦目は、はじめ2-0で、あれ、勝てそう?と思ったのだけど、6ゲーム連続で取られて、2-6で負けてしまった。
サーブ精神力がだいぶ尽きてきて、最後のほう、セカンドはアンダーにした。
クロスで左右にふっても、短く落としても、なんでも走って追いつかれるので、長いラリーが何度もあった。でも、ボールコントロール能力に差があった。
最後のボールを向こうが決めると、「よし!」とか言って、大げさにガッツボールをくり返すので、『感じが悪いな』と不快だったのだけど・・・
握手のとき、「短いボールが回転がかかっていて、伸びてくるし、生きているし、すっごい打ちにくかったです」と言われた。
深く打とうとして失敗して、「あ、また短くなっちゃった」と反省していたんだけど、意外に有功だったらしい。
そのうえ、「いつ見てもちゃんと構えているし、打ち所がなくて。どこに打っていいか分からなくって、ぜんぜん勝てる気がしなかったです」と言ってくれた。
「え~、ほんと~? ほめてもらって嬉しい!」と、小躍りしてしまった。
ガッツポーズは、手ごわい相手への「賞賛」と思えばよかったのかもね。(笑)
走らされて、やっと取れるボールを強打しようとする癖がある。ミスすると、「難しいボールは、あわせて返せ」と注意されたりする。
「何でもかんでもちゃんと打つ」のは私の欠点で、矯正しなくちゃいけないと思っていたけど、その必要はないのかもね。どんなボールでも振り抜く練習をしていれば、そのうちコツをつかむかもしれない。
相手に嫌がられることは、どんどんやるべきだもんね。
みなさん、私よりはるかに試合慣れしていたみたいだけど、勝った相手にも「負けそう」だったし、負けた相手にも「勝てそう」だった。
ちょうどいいレベルの人たちと、内容の濃い試合ができた。
自分にもやれることが増えたので、最後まで試合に集中できた。
ラウンドロビンは本試合じゃないので、みなさん練習に来ている。1人でやって来て、対戦相手とも、試合の合間に和気藹々とお喋りしてる。私もちょっと仲間入り。なんだかいい雰囲気だなあ・・・
試合そのものも楽しめたし、雰囲気を楽しむ余裕も出てきた。
またやるぞ~~と、やっと、本物の「やる気」が出てきた。(今までは惰性だった)
コントロール力を磨くのが、次の課題である。 |
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2016/8/27(土) |
子どもの頃の野球がテニスに役立つ |
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ブログで自慢した翌日、意気揚々とサーブ練習に取り組んだ。
ところが、全然ボールが飛んでいかない。200球ぐらいやったけど、半分近くがネットも越えない。あれこれ試行錯誤したんだけど、どうやっても思うようなサーブが打てなかった。
自慢しちゃったあとって、なんとなくプレッシャーがかかるものである。いやな予感がしていたけど、その通りになった。
えらく落ち込んで、とぼとぼと歩いていたら、女ダブに誘われた。
「サーブがまた入んなくなっちゃったんだよね~」などと言い訳しながら、居直って打ったら、あれ?
いいサーブが飛んでいく。しかも私の「お気に入り」サーブなのである。
練習で入らなかったのに、ゲームで入るなんて不思議である。今まではずっと逆パターンだったのに。
居直る=思いっきり打つ、それがコツ?
日曜日は調布の花火大会だった。前日まで雨予報だったけど、運よく最後まで降られずにすんだ。
毎年恒例のテニスクラブの「花火見物&親睦会」があった。午後に4チームに分かれての親睦試合、そのあとパーティ、それからコートに敷かれたブルーシートの上に寝そべっての花火見物を楽しんだ。
今年は正会員なので、親睦試合から参加できる。ほとんどが知らない人だったので、えらく緊張してしまった。
親睦会は、レベルも年齢もまちまちなので、抽選のドローに左右される。結果は1勝2敗でチームは3位。緊張のあまり、久しぶりに当たりそこないショットを連発したけど、自分のミスで負けたわけじゃないので、まあまあ満足である。
サーブは上出来で、なんと、ほとんどが「お気に入りサーブ」だった。
無意識に自然に腕が振られていくのが不思議である。なんか「懐かしい」動きな気がする。
もしかしたら、子どもの頃に野球のボールを投げていたフォームなのだろうか?
小学生の頃、父がグローブを買ってくれ、キャッチボールをして遊んだ。何人か集まると、弟や近所の男の子たちと小さな空き地で、いわゆる三角ベースをした。男の子に混じって、普通に打ったり投げたりできたのである。
ピッチャーを目指して、団地の壁にチョークでストライクゾーンを描いて、1人でえんえんとピッチング練習をしていたこともある。
高校生になってバスケ部に入ったとき、ボールの投げ方を忘れてしまっていることに気がついた。
思春期、子どもから女性に体つきが変化していく数年間、ボールを投げる機会がなかったので、身体の使い方がわからなくなったんだと思う。
サーブは野球のピッチングと同じだから、男はすぐにできるようになるけど、女性はキャッチボールの経験がないから難しいのだそうだ。
「ボール投げをしろ」と何人にもアドバイスされたけど、投げ方を忘れてしまっているのだから、どうしようもなかった。
「お気に入りサーブ」を打てているときのフォームが、小学生のときのピッチング・フォームと同じだとしたら、すごい発見だよね。
正しいフォームだったかはわからないけど、見よう見まねで子どもが覚えることって、案外、理にかなっていたかもしれないじゃん?
練習より本番のほうがいいサーブが打てるのは、細部を忘れて、無意識にラケットが振られているせいかもしれない。
自然にできることを自分のフォームにできたら、「毎回同じ位置にトスを上げ、上げたトスに向かって、マシンのように同じフォームで打つ」ことが可能になるかもしれないね。
あと、もうひとつ、不思議なことがある。2年前、Cさんがコートにプラスチックのバットを持ってきた。
バットでボールを打たされたんだけど、驚いたことに、フォアもバックも1球目から、バシンバシンとすごい当たりで、ボールが飛んでいった。
そのあと、ラケットに変えて打ってみたら、バットとまったく同じ要領で、普通にボールが打てることを発見したのである。
バットは円柱だから、どの面でボールに当ててもOKなので、気楽に振れる。
ラケットは面が平らなので、ちゃんと当てようと、面を意識してしまう。どうしてもスイングがギクシャクしてしまっていた。
面を気にしなくてもOK。気楽に打って、ラケットを振り抜ける・・・
両手バックハンドを開眼した瞬間だった。
テキサス在住のおじさんがいる。最近、「顔を残すようにしたら、ストロークが良くなった。ゴルフだって、顔を残すでしょ」と、さんざん自慢をしていた。
水曜日の練習会に飛び入りで参加して、「顔を残せ」と、うるさく私にアドバイスをした。仲良しなのである。
フォアは片手なのでイメージができなかったけど、バックハンドは両手打ちなので、野球のバッティングフォームをイメージしてやってみた。
なんとショットの勢いが倍増して、みなさんビックリ驚いた。ベテランのおばさんが、「今日のショットを忘れないように」と激励してくれた。
「顔を残す」というのは、軸をブレさせないだけじゃなく、しっかりボールを見ることにもつながる。
オープンスペースを見つけると、コートに目が行ってしまい、肝心のボールを見ずに、打ちそこなってしまうことがある。打ちたい方向じゃなく、「打つ」ことに集中することにも、あわせて気づかせてもらった。
「発見=完成」というわけには行かないけど、子どもの頃にやったピッチングとバッティング、それと、遊びを通して培った「身のこなし」が、おばさんになっても大いに役に立っているようである。
「男の子みたい」と、近所でも有名なお転婆娘だったのである。(笑) |
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日記 TOP |
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前の日付へさかのぼる |
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