① |
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かわいいと思うこと |
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ぬか床は生き物である。中には、乳酸菌など、さまざまの細菌類が生息している。ぬか床をかき回す目的は、菌に呼吸をさせること。底のほうからしっかりすくって、空気を入れてあげよう。
一生懸命かわいがると、元気にすくすくと育ってくれる。毎日、心にかけてあげることが大切。植木や花と同じように、声などかけてあげるのもいい。 |
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② |
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容器はカメ |
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昔ながらの、土から作られたカメが一番である。カメにしてからは一度も失敗していない。カメは厚みがあるので、外気温の影響を受けにくく、中味の温度変化が少ない。空気も通すので、菌たちも呼吸が楽だし、人間も楽ができる。菌を育てるための、カメは最適の家なのである。 |
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③ |
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天然塩を使う |
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塩は、海水のミネラルをたっぷり含んだ天然塩を使う。いろいろなミネラルが、菌たちの栄養にもなり、食べる私たちのミネラル補給にもなる。塩田(海水)で作られた天然塩がおすすめ。私は、イタリアの塩がお気に入り。 |
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④ |
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環境は、ぜひ、常温で |
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菌によって、活発になる温度は違う。冷蔵庫で育てる人もいるが、たいていの菌にとっては、5度というのは冬眠のような温度。乳酸菌は数え切れないほどの種類があるが、暖かいほうが、多くの菌が活躍するので、美味しくできる。それは自然の摂理というものだ。 |
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⑤ |
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蓋をあけっぱなしにしない |
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カメの蓋を開けるときには、私は細心の注意を払う。小バエなどが飛んでいるときには、手で払いながらやる。ちょっとの間でも、蓋は必ず閉め、虫が入らないようにしている。蓋が汚れやすいのが欠点だが、虫が湧くよりまし。蓋を洗うときには、お鍋の蓋などを代わりにのせるといい。 |
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⑥ |
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古いヌカをもらう |
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長年、ぬか漬けを作っている人に、古い糠をもらう。手から手へと、何世代にもわたって受け継がれてきた糠を種にすれば、美味しくて丈夫な糠床が早くできる。私も、お料理上手な先輩から、古い糠をもらって作りはじめた。何百年も糠床に住んでいる乳酸菌たちもの子孫もいるかもしれない。まわりの人に聞いてみよう。 |
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⑦ |
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数日以上留守にするときは・・・ |
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冬場なら、1週間ぐらい放っておいても大丈夫だけど、真夏は、2日以上家を留守にするときは、カメから出して、糠を冷蔵庫に入れる。温度が低いと、乳酸菌が不活発になるので、しばらくは味が落ちる気がするが、数日でもとに戻る。 |
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⑧ |
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にんにく |
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「臭い」と言う人と、「美味しい」と言う人がいる。虫除けになるらしいので、1個ぐらい入れておくといいと思う。薄皮をむいて、根っこを切らずに入れる。入れっぱなしにしても大丈夫。 |
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⑨ |
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ビール |
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「ビールを入れると美味しくなる」と言う人と、「ビールを入れるとまずくなる」と言う人と、賛否両論がある。私は、作りたての時にはビールを活用するけれど、その後は入れない。ビールを入れると発酵がすすみ、一時的には美味しくなるけど、すぐに酸っぱくなってしまう。古漬けなど、酸っぱいぬか漬けが好きな人は、ビール賞賛派になるのだろうか? |
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⑩ |
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失敗しても、トライアゲイン! |
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私も、何度も失敗をした。菌を育てるコツを会得するまでは、失敗はしょうがない。糠を捨て、カメを洗い、しばらく休養。そのうち、また、やる気が出たらはじめればいい。
追記:うちの糠床はついに10年以上持ちこたえ、とても「いいお味」に育っている。数年前から、糠と野菜と塩だけ。他には何も入れていない。それが最良と思っている。 |