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 症例4・パニック障害
 <予期不安が発作を増大させる>
パニック障害も自律神経失調症の一種
パニック障害は自律神経の失調が極端になったものと思います。いつ襲ってくるともわからない激しい発作がトラウマのようになって、「またあれが来たらどうしよう!」という恐怖が不安を増大させ、普通の日常生活も困難になってしまうのです。
Hさん(当時44歳の主婦)は、パニック障害のために電車にも乗れなくなっていました。ある時、つり革につかまっているときに、いきなり首筋の筋肉が締め上げられるように硬くなり始め、顔の筋肉までもゆがんで、ひどい形相になってしまいました。筋肉がまるで生き物のように動きだし、宇宙の異生体に取り憑かれたようだったそうです。それを繰り返しているうちに、また発作が起きたら?という心配で、人にも会えなくなり、車の運転もできなくなり、家に閉じこもるようになったそうです。
不安の原因を見つめることが大切
Hさんがパニック障害に襲われるようになったきっかけは、以前住んでいた家の隣の60代の夫婦に嫌がらせをされて、警察官が家に常駐するようになってからだそうです。引っ越したあとでもパニック障害は消えませんでした。
彼女は社交的で人と会うのも大好き、行動的な性格で何にでも前向きに取り組んできたそうです。どうしてこんな風になってしまったのか、どうしたら以前の自分が取り戻せるのかと悩んでいました。まさに人生の崖っぷちでした。
生き方モデルのない時代
40代になって人生の変わり目を迎えたときに、自分の生き方を見失うことはよくあることです。若い娘ではないし、かといって、自分が目標にできるような、モデルになる年上の女性にもめぐり合えない。
現代はマニュアルのない時代です。古い生き方を捨てた、どう生きたらいいのかは自分で考えなくてはならない。子育てに一生をかけ、生き延びるだけで精一杯だった時代には考えることもなかったことを、現代の私たちは悩まなくてはなりません。彼女一人の悩みではない、それこそ、歴史上の女たちがまだ答えを見つけていない人生の真理に関わる問題なのです。
Hさんは、なぜか一回の治療で治ってしまいました。
パニック障害の鍼灸治療
Hさんがどうして治ったのかは実はよくわかりません。私はいつものように気血の巡りを調整しただけ。タクシーで来た彼女は、「帰りは電車に乗ってみる。途中でダメと思ったら、すぐ降りてタクシーに乗り換えればいいんだから、挑戦したい、できそうな気がする」と帰っていきました。
そのあとも、時々やばいことがあったそうですが、「いざとなったらまたハリに行けばいいんだから」というのが安心感になったと言ってました。
様々な原因と症状を抱えた人たち
Hさん以外にも、めまいの発作が怖くて学校に行けなくなった男の子、10年来のめまいに悩まされていた70代の未亡人、突然心臓がバクバクし始めるので電車通勤が不安になった人、などなど、いろんな症状を持った人がいました。
パニック障害は自律神経失調症と隣り合わせです。なんとか普通の生活が送れるか、それすらもできず閉じこもってしまうしかないかは紙一重の差です。
性格的に内向的な人、個性的な人、独創的な人、もともと対人恐怖症気味の人、でも前向きに生きたい、そういう人は継続的治療が効果的なようです。
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Updated: 2002/12/20