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 ふろく9・ 歯周病には天日塩、「にがり」が効く?
 <歯茎の腫れ、汚れも歯石も取れる>
塩化ナトリウムではなく「にがり」に効能がある
高校生のとき、農家育ちの友人が「昔は塩で歯を磨いていた」と教えてくれたことがある。当時は茶渋を取るのに塩で磨いていて、お茶碗がピカピカになったのである。
20代の頃は葛飾区の水元図書館で本を借りたり、勉強したりしていた。どの本がどの棚にあるかを把握していて、書斎代わりにしていたのだ。でも引っ越してしまい、本の題名も作者も覚えていない。
当時は塩の売買は専売公社が独占していて、(塩田で作る)天日塩の製造が法律で禁止されていた。筆者はそれを問題視していた。
専売公社の「食塩」は塩化ナトリウム99%以上である。塩が歯槽膿漏に効果あると言われ、塩入の歯磨き剤が売られていたけど、「効果があるのは、塩化ナトリウムではなく、にがりである」と書かれてあった。
にがりを含んだ天日塩での歯磨きが歯周病に効果がある? 『本当だろうか?』と45年間、試しつづけたのである。
天日塩で歯茎の腫れが引く
歯茎が腫れるたびに天日塩で歯を磨いてみたら、ほんとうに1日2日で腫れが引くのである。
はじめは数年に1回ぐらいだったけど、年齢が進むにつれ頻度が増していった。
60代になると年に数回になって、しかも腫れが引くのに日数がかかるようになった。たぶん歯茎の老化のせいと思う。歯と歯の間が広がって、食べ物がはさまりやすくなって、歯茎に負荷がかかるのだろう。噛んだ瞬間にグギッと歯茎に圧がかかることがしばしばになった。
なので、「腫れた」「腫れない」に関係なく、毎晩天日塩で磨くことにしたのである。

去年は年末に左下の歯茎が腫れ、治ったととたんに左上が腫れた。どちらも1・2週間ぐらいかかった。
ついこの間は右下の歯茎が腫れた。なかなか治ってくれないなあ・・・と、指で歯茎を触ってみたら痛みもある。
ワインを飲みながら右の「合谷」に鍼を打ってみたら、シュルシュル~と腫れと痛みが引いた。劇的な効果にあらためて驚いたのだった。
<→症例67「歯痛&歯周病」は鍼灸治療の実際>
なんと、歯石も消えた
お料理には「イタリアの塩」や「地中海の塩」を使っている。粒が大きいので溶けにくく、そのため微妙に舌で「塩」を味わうことができる。絶妙な甘さと味わいがあって、料理には最適である。
でも歯磨きのときにはゴロゴロしてしまう。たまたまフランスの「ゲランドの塩セル・マリン(細粒塩)」という細かく粉砕されたものを見つけた。
私の歯磨きは寝る前に歯間ブラシと歯ブラシのみ、朝だけ「石けん歯磨き」で、どちらも数分という簡単なブラッシング。あまり熱心ではない。
どうしても歯石がついてしまう。歯医者さんに行く時間がなくて、ときどき爪で弾き飛ばしていた。
毎晩天日塩でブラッシングをするようになったら、いつの間にか下の前歯の歯石が消えていた。細かい塩粒が歯の隅々まできれいにしてくれるらしいのだ。
しかも「塩」には茶渋を取る力があるので、ヤニもきれいに取ってくれる。
ミネラル豊富な天日塩は生命の源
かつては塩の製造は数社の大企業が独占していた。イオン交換膜を使って作る「食塩」は純度が高く、塩化ナトリウム99.9%だそうである。
「塩分の摂取が血圧を上昇させる」と言われているが、血圧を上昇させるのは「ナトリウム」だ。塩の成分は「塩化ナトリウム」であるが、ついでに言えば、化学調味料の「グルタミン酸ナトリウム」や「イノシン酸ナトリウム」も血圧を上昇させる。味の素は血圧にも要注意なのだ。
海水から作った天日塩は塩化ナトリウムの割合が60~80%で、血圧を下げるマグネシウムやカリウムも含まれている。
生命は海で生まれ、陸に上がった生物も体内に海を持つ。血液の塩分濃度は海と同じなのである。天日塩には生命維持に必要なミネラルがバランスよく含まれているのだ。
ちなみに「犬に塩分は禁物」というのも嘘である。野生の世界に塩分はないから、というのが理由だそうだ。でもオオカミが獲物を捕らえたときは、血の一滴も残さずにペロペロ舐めているのだもの。
甘みがあって美味しくて、健康にもいい
2002年に塩の製造と販売が自由化されるまでは、専売公社の「食塩」を海水に浸し、あらためて乾燥させた塩しか手に入らなかった。
20代後半に小寺ときさんに出会った。無農薬で自給自足するグループ農場のリーダーでもあり、東毛酪農と消費者で作り上げた「みんなの牛乳」の創始者でもあった。
彼女の頭脳、「食」に対する熱意と行動力、そしてボランティア精神に感動し、グループ農場に参加した。お米から野菜からあらゆる農産物や調味料などを作っていただけでなく、なんと会員制の塩田も持っていたのである。
「法律で禁止されているから場所は内緒」とのことだったが、沖縄のどこかの島らしい。塩田の隣ではサトウキビ畑もあって、赤砂糖も作っていた。
小寺さんの天日塩はほんとうに美味しくて、食材のうま味を引き出し、あらゆる料理が引き立つのだった。本物を味わったあと、私の舌が選んだのは地中海の塩田で作られた塩だった。
小寺さんは菜種や大豆から油も絞っていた。日本の食品衛生法では本物が20%入っていると「100%」「純正」と表示ができると知っていた。私の舌が選んだのはスペインやイタリアのバージンオイルである。
ヨーロッパの人は古来からの「食」を守ることに頑固なのである。
塩田廃止はGHQの植民地政策のひとつ
1945年の敗戦後、GHQ(アメリカ合衆国の占領軍)が塩田廃止命令を出したのが発端だそうだ。1959年に「塩業整備臨時措置法」が成立して、1972年に日本の塩田が全廃された。(私が「塩」の本を読んだのは1980年頃である)
アメリカの植民地政策の一環なのだ。傀儡政権を立てて、政府と結託した大企業が塩の製造と販売を一手に引き受ける。日本の農業と産業を破壊して、食料自給率を下げるのが目的だ。
(なんだか水戸黄門を思い出す。悪代官にワイロを渡して、「商売を一手に」とお願いする悪徳商人がたくさん出てきたのである)

アフリカや中南米など、小さな部族が点在するだけの未開の地は、こうやって植民地化されてきた。広大な土地を囲い込んで、コーヒーやバナナなどの大規模なプランテーションを作る。土地がないので農業ができない。他の産業も育たない。食物や日用品をすべて輸入に頼らざるをえない状況に追い込んで、現地の人々を低賃金で働かせる。徹底した搾取の構造だ。
傀儡政権を倒して独立しようとしても、国内の自給率がとことん低下しているので、必需品の生産を上げることが難しい。内戦や飢餓などの困難がえんえんとつづくのである。

GHQの植民地政策はあらゆる産業を網羅している。学校給食でパンや脱脂粉乳を食べさせられたのも、日本人を洋風の食生活に馴染ませるためだ。アメリカは農産物の輸出で金儲けができる上に、自国の農業を発展させることができる。代わりに植民地=日本の食糧自給率が低くなる。
日本がなんとか持ちこたえられているのは、「国」として成立してきた長い歴史があるからだろう。戦前の暮らしがモデルになる。望ましい方向に法律を変えようとがんばってくれる人々が、そこかしこにいるのである。
現在では日本のあちこちに塩田が作られ始めているけど、戦前のレベルに戻るのは難しいだろう。利権に絡む日本人自身が行く手を阻むのだから。
歯磨き剤を使うなら「石けん」を選ぼう
歯周病予防になって、歯石も除去できて、しかも汚れも落とす・・・となると、天日塩のブラッシングだけでいいのではないか?とも思う。でも物心ついて以来ずっと歯磨き剤を使っている身としては、そこまで踏み切れないので、朝だけ石けん歯磨きを使っている。
うちの母は「石けん」と聞いただけで拒否反応を示し、「匂いが嫌だ」と、長い間一般的な歯磨き剤を使っていた。でも石油から作られている歯磨き剤は人体に有害なのだ。「歯磨きのあとで食べ物の味が変わる」のは、身体が拒否反応を示しているのだ。石油そのものの有害物質だけでなく、油を水に溶かすために使われている「合成界面活性剤」はものすごく危険なのだ。口の中の細胞膜が破壊され、粘膜から有害物質が吸収されてしまう。
<→ふろく・1「石けん」参照>
ちなみに私の今のお気に入りは太陽油脂の「パックス ソルティー石けんはみがき」で、数種類あるうちのひとつである。他のメーカーでも合成界面活性剤を使っていない歯磨き剤が販売されている。成分表示をよく見て、自分の舌で味わって、「食べ物の味が変わらない」歯磨き剤を見つけよう。

<このページは、症例67「歯痛&歯周病」と同時に更新しました。重複事項がありますが、合わせて読んでください>
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Updated: 2025/6/14