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6月2日 |
「撫でて」とおねだり |
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治療が終わると、患者さんが待合室に戻ってくる。
大好きな人が隣のイスに坐ってくれるのを、ティラはじっと待って、待って、待ちくたびれている・・・
ティラは立ち上がって、隣の人に手をかける。気がついてくれるまで、何度も何度も手をかける。
「お手」をしているんじゃなく、「撫でて、撫でて」と、おねだりをしているのである。 |
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撫でてもらってご満悦のティラである。
うっかり止めると、また手をかけて催促されるので、患者さんは忙しそう。
でも、みなさん、喜んでサービスしてくれる。
ペットショップ生活が長かったせいか、撫でられるのが大好きなんだよ。 |
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5月26日 |
はじめてのUターン |
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河川敷におりてしばらくは、桜並木の木陰がつづく。密林状態のすき間を縫って、一生懸命歩いていたティラだけど・・・、突然立ち止まった。
遠くのほうにランニングをしているおじさんが見えた。
あれあれ、警戒しているのかな?
ハアハア言いながらおじさんが走り過ぎても、ティラはまだ止まっている。
「おいで~」と呼んでも、来ない。 |
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この先は木陰が切れて、直射日光がふりそそぐことを思い出したのかもしれない?と想像した。
「ティラ~、戻る?向こうはアッチッチだもんね」と声をかけた。 |
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驚いたことに、ティラはこれ幸いとばかりにきびすを返し、もと来た方に向かって、どんどん歩いていったのである。
前へ前へと突き進み、Uターンが大嫌いだったティラだけど、あっちは暑いと学習したみたいだね。
明日は3歳の誕生日。暑さ寒さをものともせず、ひたすら遊びたがる子犬時代を、そろそろ卒業する年頃なのかもね~~ |
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5月19日 |
マットの下でフリーズ |
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仕事の間、ティラはずっと待合室のイスの上にいる。忙しい日は、12時間ぶっ通しということもあったけど、それでもティラはちゃんと待っている。
空気が読めるティラは、TPOをわきまえているのである。
向かって左のイスは、パソコン仕事をする私用。ティラの定位置は右のイスなんだけど、患者さんが来ると、左のイスに移動する。
『どうぞ』とばかりに、イスを空けるのである。 |
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今年から、ピンクのマットを右のイスにのせている。
『どうぞ』と言われても、マットが邪魔で坐れない・・・それに気づかないティラに、「ありがとね~」と思わず微笑んでしまう。
ある日のこと。患者さんが帰ったあと、待合室に行ってみると、なんと、ティラの上にマットがのっけてあった。 |
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ティラはあまりにも受身なので、マットをかぶって、フリーズしていた。 |
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かわいそう・・・だけど、その姿があまりにかわいいので、レスキューする前に写真を撮った。
ティラの上にマットをのっけた患者さんは、昔、飼っていた柴犬に噛まれまくって、とても怖い思いをしたんだって。
ティラはあまりにもいい子なので、「こんなにおとなしいと、ぜんぜん怖くありません」とのことだけど、どうやら犬をあんまり好きじゃないらしいね。
ちなみに、吐血事件はあっという間に解決。あれ以来、なんの問題もなく、元気にパクパク食べているよ~~ |
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5月12日 |
血を吐いたけど、元気 |
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火曜日の朝7時ごろ、ゴボゴボゴボ~という音で目が覚めた。ティラが吐いている音で、直径2センチぐらいの、ワインレッド色のプールができた。胃液と混ざってネバネバしている。
いそいでティッシュでふき取ったら、ティラは場所を移動してもう1回。薄いピンク色のちっちゃなプールを吐いた。
『昨日は何を食べたっけ?』とあわてて記憶を遡った。
ご飯のあと、柿の種のかけらと、ピーナッツのかけらを上げたよな。。。
壊れたプラスチックを放り投げて遊んでいたから、かけらを飲み込んじゃったのかな?
とりあえず、ティラをおふとんに入れて、お腹に手を当てた。「手」は素晴らしい治療のアイテムである。
温めるべきときは、手が暖かくなって患部を温める。冷やすべきときは、手が冷たくなって患部を冷やす。自動的にやってくれるのである。
ティラの毛に顔をうずめて、「犬なんか飼うんじゃなかった・・・」と後悔した。幸せが大きい分、喪失への恐怖も大きい。
心配で心配でたまらなかったけど、うとうとしながら手当てをつづけた。
起きる時間になって、食堂に行ってみたら、トイレにおしっこがしてあった。
いつもなら、『ほら、やったでしょ!』とばかりに喜び勇んで追いかけてくるのに、ティラは来ない。
「トイレでおしっこできて、偉かったね~」と言いながら、のそのそ歩いてきたティラに、ご褒美のおせんべいを上げた。
ティラは気がすすまなそうに口にくわえて、寝室に運んでいった。
1回だけおせんべいを放り投げたあと、おせんべいを眺めたまま寝そべって、食べようとしない。 |
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『血を吐いた犬に食べ物を上げるなんて、私ってバカ!』と思い、おせんべいを拾ってテーブルの上にのせた。
ティラはテーブルに近づいて、おせんべいをジーッと見ている。
犬は人間より利口である。具合の悪いときは、自ら絶食する。なので、またおせんべいを下に置いた。ティラはおせんべいをくわえて移動し、おせんべいのそばで寝そべっている。
あとで食べようと、楽しみにしているみたいである。
犬が具合の悪いときは、お散歩に連れて行くことにしている。
「お散歩だよ~」と言うと、ティラは大喜び。ピョンピョンはねて跳んできた。 |
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河川敷では、いつものように元気一杯である。だんだん密林化しつつあって、遊べるスペースは限られているんだけどね。
お散歩を楽しんでいるので、一安心である。
動物病院に連れて行くことにした。翌日から三連休なのである。
ヴェルが胃潰瘍になって血を吐いたときに、獣医さんに「吐いたものを持ってきてください」と言われたので、ゴミ箱からティッシュを救い出し、ビニール袋に入れて持参した。
動物病院でティラはブルブル震えている。獣医さん(副院長の女性)は、ヴェルの頃からのお付き合いである。
ビニールの中味を見て、「茶色に変色してますね」と残念そうに言った。やっぱり血液が混じっていた、ということである。
「このまま様子を見ましょう」ということになった。
狂犬病の予防接種は後日にして、フィラリアのお薬だけもらって帰った。
治療室ではいつもおとなしいいい子なので、元気があるのかないのか、皆目見当がつかない。
でも、夕方にはチーズを食べたので、大丈夫そう・・・
家に帰ってからは、ピョンピョン跳ね回って遊んだし、晩ごはんも普通に食べ、胃の調子はすっかり良くなったみたい。ほっ。。。
ちなみに、ティラの体重は3.2キロだった。筋肉ムキムキなので、これがちょうどいい体重なのだと思う。 |
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5月3日 |
「ビョ-キ」が分かった |
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水曜日の朝、右腕の痛みがバクハツ。腕を高く持ち上げて肘を曲げると、ビキッ~!と肘の内側に激痛が走るのだ。
ティラを抱っこできないね~~
腕を下げてだと痛みが出ないので、仕事はできる。ポプラがいたので、ティラをおいて行くことにした。
自分の治療もしたいし、ずっと椅子の上じゃ、ティラも退屈しちゃうでしょ。
仕事のリュックを取りに行ったら、ティラがバタバタあとを追いかけてきた。私を見つめながら、尻尾をパタパタ振っている。
「ティラタンはお留守番だよ」と話しかけたが、まだパタパタ振っている。
「リョ-タンはビョーキなの」と言ったとたん、尻尾がパタンと下がった。 |
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「ビョーキ」という言葉が分かるらしい。ぎっくり腰のときに、さんざんくり返したからね。
人間語の理解はすすんでいる。頭のいいティラだね~~ |
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4月28日 |
シーズン初のトリミング |
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ティラは毛がものすごく多いし、黒いので日光を吸収する。日向のお散歩では、ときどき舌をひらひらさせて、そういう自分にちょっと驚いてた。
翌日は寒波が来ると聞いてはいたけど、木曜日、今シーズン初のトリミングをすることにした。
食堂に新聞紙をしいて、「ティラ、おいで!」と呼んだけど、来ない。いやな予感がしたんだろうね。抱っこでつれてきた。 |
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あまりにいい子でおとなしいので、調子に乗って、梳きバサミでスミからスミまで刈りまくった。
お尻や手足の長い毛は、普通のハサミで大胆にカットしてから、梳きバサミでジョキジョキとぼやかす=「虎刈り」隠しである。(笑)
1時間半もかけちゃった。
お風呂の前に、「ちょっと待っててね」と写真を撮った。ティラはもそもそ動きたそうだったけど、最後までいい子にしてたんだよ。 |
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刈った毛の山とティラを並べてみた。ほらね、苦労のあとがわかるでしょ。 |
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4月21日 |
野川に静けさが戻った日 |
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これは先週の写真である。今年の桜の花は長持ちだった。長々と花見を堪能して、見物人もついにあきてしまったらしい。
野川に下りたら、あたりはシ~ンと静まり返っている。「静けさ」に音があるとしたら、ほんとうに耳に心地よい「調べ」である。 |
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ティラは人が大勢いるところは苦手みたい。
敷物の上でお弁当を食べている人々や、花見客がたくさんいた頃は、なんとなく落ち着かなかったんだよ。 |
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人っ子一人いなくなって、ティラは楽しそう。意気揚々と探索している。
うちらの野川が戻ったね~~ |
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4月14日 |
ご飯を待つ位置 |
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ティラのご飯を待つ位置がどんどん後退している。
去年はテレビ台の隣だったのに、今は食堂の入り口。ちんまりと伏せっているので、ティラがいることをうっかり忘れそうになる。 |
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ティラのお皿を用意していると、『自分のだ!』と気づくらしい。
やっと顔を上げる。 |
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お皿を持って立ち上がると、ティラはバネ仕掛けの人形のよう。ピョコンと飛び上がって、喜び勇んで居間に駆けて行く。
(躍動感がすばらしいが、動きが速すぎて写真に撮れない)
毎回かならず上げているのに、なんでいつまでも遠慮がちなんだろうね? |
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4月7日 |
ヘップ・・ショイ(くしゃみ) |
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さすがに大量の花粉が飛ぶと、犬も影響を受けるらしい。
ヴェルもそうだったけど、ティラも野川でときどき、ヘップ・ショイ!
かわいいくしゃみをするんだよ。
この頃の春はあまり楽しい季節とは言えない。強風に花粉に、そのうえ黄砂まで飛んでくる。 |
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ときどき立ち止まって、フリーズ。 |
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強風はどうやら苦手らしい。 |
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3月27日 |
なつかれすぎて、引く |
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河川敷で会ったトイプードル。名前は忘れちゃった。
ティラはトイプードルが大好き。ペットショップで仲良しだったのかな?なつきぶりが激しいという共通点がある。 |
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お互いの匂いを嗅ぎあって、ピョンピョン跳ね回っている。
ティラもはじめは尻尾をぐるんぐるん振り回して、大喜びだった。 |
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トイプーのなつきぶりは、どんどんエスカレートしていく。
ティラはだんだん引き気味になっていく・・・ |
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とうとう、トイプーのリードの届かないところに、避難しちゃったよ~ |
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ティラ TOP |
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ヴェルの思い出 |
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