症例16・水虫・改
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<白癬菌をお灸の熱で焼き殺す>
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暑さと湿気を好むらしい
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水虫は白癬菌が原因です。英語で水虫は athlete's
foot (スポーツ選手の足)ですって。長時間汗と熱気でむんむんするシューズを履いているスポーツマンに特有、ということなのでしょうか。
日本人に多いのは、湿潤な気候のせいもありそうです。白癬菌は寒い冬の間は休眠して、夏になると活動が活発になるようです。
白癬菌は皮膚の下に住み着いて、深く深く潜んでいます。薬を塗ってもなかなか治らないのは、菌の居場所まで薬が浸透しないからです。
水虫の上に直接灸をすると、皮膚の下にいる白癬菌は、熱で死んでしまいます。患部の血行もよくなるので、菌が生き延びにくい環境も作れるかもしれません。 |
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*関連ページ: 細菌やウィルスによる皮膚の感染症 |
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症例5 |
いぼ ウィルス性のいぼはお灸でポロリ |
症例16 |
水虫 お灸の熱で細菌が死ぬ |
症例32 |
傷、おでき、ヒョウ疸、褥痩、しもやけ 退治と感染予防 |
症例36 |
帯状疱疹 鍼で血行促進、お灸でコロニーを撲滅 |
症例58 |
虫刺され 蚊、ダニ、ブヨ、チンクイ虫、スズメバチ、ノミ他 |
症例60 |
外耳炎 耳まわりの鍼で血行を促進 |
症例63 |
とびひ お灸の痒み止め効果と細菌退治 |
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ひどい水虫を永久追放
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何人もの患者さんの水虫を治療しましたが、たいていは指の一部などで、簡単な糸状灸で治ってしまいます。
1999年6月に五十肩で来院したTさん(当時49歳、男性)は、両足の水虫にも悩まされていました。両足の指全部と足の裏全体、側面まで、水虫のパンプスを履いているようでした。
「痒い」部分の皮膚は、ガサガサして分厚くなっていました。
冬の間はあまり気にならないそうですが、毎年、梅雨時からひどくなって、夏には痒くて不快で、耐え難いほどになるそうです。
片足だけで何十ヶ所も、水虫の上に糸状灸をしました。範囲が広いので時間もかかります。相当な熱さだったらしく、Tさんはうめきながら耐えていました。
お灸は2回やって、それっきり水虫は永久に消えてしまったそうです。 |
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ウィルスも細菌も熱には弱い
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病院に行って医師に、白癬菌ではない別の菌がいると言われた人もいます。でも、どんな細菌でも、生き物なので熱には弱いものです。
ウィルスや細菌による皮膚症状にはお灸の効果はバツグンです。ウィルスが原因の帯状疱疹やいぼ、傷やおできのばい菌による感染症なども、みるみる沈静化していきます。
水虫などへの直接灸には、点灸用の良質もぐさを使いましょう。捻り方にもよりますが、燃焼温度は45~80度と言われています。
人間にとっては微小な「点」でも、ミクロの生物には大きな脅威なのです。 |
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Updated: 2016/5/1 <初版 2009/2/22> |
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