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 症例38・頻尿
 <習慣性の頻尿は、膀胱を鍛えて治す>
習慣性頻尿
頻尿を主訴に来院する人はいませんが、ついでに、という感じで治療をたのまれることがあります。
鍼灸では、まず、冷え性の治療をします。尿意には、精神的な問題がからむので、自律神経失調症の治療もします。
若い人の場合は、あっさりと治る場合が多いです。やっぱり、筋力があるからでしょう。でも、年齢が進むにつれ、鍼灸治療だけでは、頻尿は解決されなくなります。
ここでは、なにかの病気や、器質的疾患による頻尿以外の、習慣的、精神的頻尿を取り上げました。
膀胱を鍛える
習慣性の頻尿は、膀胱の大きさに関係しています。いつの間にか、膀胱が小さくなり、溜めるおしっこの量が少なくなってしまったのです。
用心に、用心にと、マメにトイレに行くようになると、それに合わせて、膀胱が小さくなっていき、一度に溜められる尿の量が少なくなります。女性の場合は、そのせいで、20代や30代から頻尿に悩む人があらわれます。
その悪循環を断ち切るコツは、「尿意をがまんして、膀胱を鍛える」ことです。ただし、病気になると困るので、極端ながまんは控えましょう。
頻尿のきっかけ
Rさんは、40代になって、頻尿に悩むようになりました。2週に1回は鍼灸治療を受けていて、体調も万全、冷え性もとっくに治っているのに、どんどんトイレが近くなっていきました。
Rさんの頻尿がはじまったきっかけは、家族と一緒のビデオ鑑賞です。晩酌のあと、そのまま、ビールを片手に映画を見るのですが、そうなると、当然、途中でトイレに行きたくなります。「ちょっとビデオを止めて!」ということになり、「またかよ~!」と文句を言われます。
言われることがストレスになって、「どのタイミングで行こうかな?」などと、膀胱の張り具合を気にするようになると、トイレのことが頭から離れなくなります。
頻尿が頻尿を呼ぶ
Rさんは、眠りにつく前にベッドで本を読む、という習慣があります。
トイレのことが気になりだしてからは、ベッドに入る前に済ませていても、また気になってトイレに行き、それでまた目がさえて、また本を読んで、また眠る前にトイレに行って、、、
そんな調子で、どんどんトイレが近くなりました。こうなると、どこへ出かけても、「トイレタイム」を中心に考えざるを得なくなってしまいます。まさに、「頻尿が頻尿を呼ぶ」という状態です。
70代ぐらいになると、頻尿の問題が深刻化します。家を出る前にトイレ、駅でトイレ、途中下車してトイレ、着いた駅でまたトイレ。トイレが近いために、どこにも出かけられなくなったという人も少なくありません。
精神的な作用が大きい
Rさんは、とうとう映画館にも行けなくなりました。「途中で行きたくなったらどうしよう」と心配になると、始まる前に行っておいても、トイレのことばかりが気になります。「気になる」と、「行きたくなる」のが人情です。
頻尿は精神的な作用も大きいのです。彼女のお母さんは潔癖症のきらいがあります。「寝る前にはトイレ」「出かける前にはトイレ」と、けっこう厳しくしつけられました。そのせいで、もとが神経質に育っています。
「排尿」が強迫観念になってしまうのは、育てられ方にも原因があります。みなさん、お子さんはおおらかに育てましょう!
膀胱を大きくする訓練
マメにトイレタイムをもうけるようになると、ますます膀胱が小さくなって、ますます頻尿が進むので、この悪循環を断ち切らなくてはなりません。
膀胱は、大きくなったり小さくなったり、強靭な筋肉でできあがっていて、かなりの量の尿を溜め込むことができます。
Rさんは、膀胱を鍛えて大きくするために、尿意を我慢することにしました。明け方目が覚めて、トイレに行きたくなっても、行かずにまた眠ることからはじめました。「行っておこう」をやめたのです。
「用心に」をやめて、「大丈夫」と自分に言い聞かせて、がんばっているうちに、トイレの回数が減っていき、今では、すっかり治りました。遠出も映画館も怖くなくなって、行きたいときに、行きたいところへ出かけられるようになりました。
前立腺、その他
中年過ぎの男性の中には、前立腺の肥大が原因で、頻尿になる人もいます。手術を望まない場合は、下腹部にカマヤミニなどでたくさんお灸をすると、一時的に改善されるようです。効果は長くは続かないので、自分でもお灸をするといいと思います。
後縦靭帯骨化症で来院している男性は、現在は調子がいいのですが、背中がこってくると、尿の切れが悪くなるそうです。鍼灸ですぐに改善されます。
ある中年男性が「若い頃みたいに、いつ終わるんだろう?というぐらいに長々つづくというのは、なくなったなあ」と、感慨深げにつぶやいていました。一般的に、男性のほうがおしっこが遠いようですが、年齢とともに、膀胱の容量が減って、括約筋の筋力も低下するのでしょうね。
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Updated: 2009/1/31