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1月5日 |
ちゃっかり、自分スペース |
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ヴェルが起きるのは私と一緒。お昼頃だ。
ヴェルはお陽さまが大好き。私が朝ごはんを作っている間は、日当たりのいい部屋で、日向ぼっこをするのが日課である。 そこには、お日様の差し込むあたりに、タオルケットが敷いてある。 |
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あれれ?
いつのまにか、そこにヴェルのぬいぐるみが置いてある?? |
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自分のテリトリーである証拠に、自分のものを置いておく、というのが犬の習性なのだろうか?
ちなみに、おざぶハウスにもぬいぐるみが置いてあるよ。
ときどきは、私のお布団にもヴェルのぬいぐるみが置いてある。。。 |
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1月11日 |
患者がわかる、犬テレパシー |
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ヴェルは、利口でおとなしくて、本当にいい子だよ。
最初に連れてきた日に、診療室の入り口に箱を置いて、そこから中へ入ってはいけないと教えた。
それ以来、決して診療室には入らない!
仕事場にいるときは、待合室の椅子の上で、何時間でも寝て待っている。(犬は16時間も眠るらしい)
治療が終わると、むっくりと起き上がり、遊んでもらいたそうに、期待のまなざしをする。
不思議なのは、患者さんには絶対に吠えないことだ。
たとえ、初めてきた人でも、それと分かるらしい。 宅急便やさんや物売りの人には、ワンワン吠えて、番犬をする。
銀行の集金の人は、2年たってもほえられ続けている。 |
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うちの患者さんで、実家がお医者さんの人がいる。
その医院は坂の上に立っていて、車が坂道を登ってくる音がすると、ワンワン吠えたのだそうだ。
でも、患者さんの車だと、たとえ初診の人の場合でも、決して吠えなかったんだって。
どうやら犬には、テレパシーがあるみたいだよ! |
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1月21日 |
寒がりチワワ |
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グァムから帰ってきた。
ヴェルが元気で、ほっと安心。ヴェルもほっと安心したみたい。
東京は本当に寒いね~。 診療室は暖かくしてあるけれど、待合室はけっこう涼しい。
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寒いときは、定位置の椅子の上で、丸くなって眠る。
私の服をかけてあげると、頭から尻尾まで、スッポリくるまる。
~その姿が笑える~~ |
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写真にとろうと、端っこをちょっとめくってみた。
ヴェルは顔を上げようともせず、目だけあけて面倒くさそうに私を見た。 |
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今日は、朝10時から、家の近所をお散歩して、それから、治療室にやってきた。
だから、ヴェルはお疲れみたい・・・ |
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1月27日 |
しょぼくれチワワ |
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私が出かけるしたくをすると、大喜びだったヴェル。私のあとを追いかけまわし、ピョンピョン、ピョンピョンはねまわる。
私の足に前足をかけ、大きな目を見開いて、じっと私の目を見つめる。
「連れてってくれるよね?」というふうに。
でも、旅行で留守にしたあとは、しばらくの間、ヴェルは別人のようになる。 |
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カーペットの上に寝そべったまま、顔はあげても、目は下を向いたまま。
まぶたを、半分開けたり、閉じたり、また半分開けたり。
・・・私と目を合わさないのだ・・・ |
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「ヴェルも行く?」と言われてはじめて立ち上がり、尻尾をふって寄ってくる。
喜び勇んで、という感じでもない。ちょっとおどおどしてる。
最近は、テニスに行くようになって、ヴェルを置いて出る機会が増えた。
お留守番のあとは、しょぼくれヴェルになるので、ちょっとかわいそう・・・・ |
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2月3日 |
くるまってま~す |
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まだまだ凍えそうな夜もある。そんなときは、厚めのフリースを着せる。 |
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車に乗ったら、とりあえず、毛布でくるんであげるけど、マットも毛布もそうとう冷たい。
まして犬は、凍るような地面の上を、裸足で歩くのだもの。
ヴェルの目は、キラキラと、なにかをしでかしそう・・・ |
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隙をみて、エイッと、私のひざの上に乗り移ろうと、様子を伺っているのだ。
家までは5・6分の距離。ヒーターをかけても、温かい風がでる前に着いてしまう。
この間は、あまりにも寒くて、ヴェルが、ガタガタ、ブルブル、思いっきり震えているので、ひざの上にのせたまま運転してしまった・・・ |
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2月13日 |
番犬役 |
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ガタンと、洗濯物のかごが洗濯機の上から落ちた。
ホットカーペットの上で、まったりと寝そべっていたヴェルは、突然立ち上がり、ワンワン、ワンワン吠えはじめる。
宙に向かって、ワンと吠え、部屋の中をくるくる回り、ワンワン言いながら、敵を探す。 |
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右の写真は、見えない相手に吠えている顔だ。
威嚇しているつもりらしい。
ときどき、こうやって番犬役をする。 |
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たいていは、的外れで、ヴェルの勘違い。
実は、ヴェルには、番犬の才能はないんだよね。人間にも聞こえる音にしか反応しないもの。(^-^)~~
治療室では、アパートの門扉を開ける音が、カチャッと聞こえると、ワンと一声吠えて、私の顔を見る。「いかがでしょう?」とでも言いたげに。
患者さんのときには吠えないのが、番犬としての唯一のとりえかな? |
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2月22日 |
犬ごはん⑤ ぬか漬け大好き |
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朝ごはんを食べなかったヴェル・・・
やさしげな瞳でじっとしたまま、お皿のほうに近寄りもしない。
前の晩に、「くれ、くれ」とおねだりされ、あげすぎてしまったのかな? |
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そういうときは、朝ごはんを食べずに、自分で体調をコントロールする。
夜には食べたので、安心していたら、また、次の朝もご飯に見向きもしない。2日もつづけてというのは初めてだ。
2日目の夜、下痢ピーになった。軟便はたまにあるけど、水のようなピーは初めてだ。
なんだか、元気もない気がする。心配だ。とりあえず、ビオフェルミンをチーズに仕込んで食べさせてみた。
すると、効果てきめん。次の日の朝は、ぴょんぴょん跳ねて、「もっと、もっと」とおねだりした。やっぱり、犬はそうじゃないと、ね!
ビオフェルミンは乳酸菌なので、おなかに優しいし、けっこう効果がある。最近、ぬか漬けをさぼり気味だったかもしれないなあ。
うちに来るまでは、ドッグフードで育っていたので、はじめは肉しか食べなかった。野菜も魚も、くんくん匂いをかいでから、「けっこうです」とでも言いたげに向こうに行ってしまった。
匂いをかいでいるうちに、だんだん慣れてくるのかな?
しばらくすると、匂いをかいだあと、パクリと口に入れるようになる。
ちょっとずつ、いろんな食べ物に挑戦するようになり、今では何でも食べる犬になった。
初めて食べたぬか漬けは、セロリだった。それ以来、ぬか漬けが大好きになった。肉並みの喜び方だ。ちょっと大きいのをあげると、いそいそと自分のハウスまで運んで、ゆっくり食べる。
ぬか漬けは、乳酸菌など、身体に有用な細菌類を補給できる。塩分を取りすぎないように、ちょこっとだけね。 |
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2月28日 |
お散歩コース(冬の野川) |
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冬の野川は、いろいろな水鳥がいる。この白鷺(シラサギ)も、その一羽だ。 |
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でも、ヴェルは、鳥には興味がないようだ。川のほうを見ようともしない。あっち行ってクンクン、こっち行ってクンクン・・・
ひたすらマイペースに、あちこち匂いを嗅ぎまくり、なかなかスムーズに歩き出してくれない。 その間、私は水鳥たちを眺めている。 |
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白鷺も鴨の親子も、近づこうとすると、バサバサッと大きな羽音を立てて、いっせいに逃げてしまう。
写真に撮るのはむずかしい。
見にきてね~! |
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3月7日 |
高い、高い |
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子供も犬も、背の高い男の人に抱っこされるのが好きだ。高い位置から、あちこち見渡せるって、気分いいもんね。 |
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ポプラに抱っこされているヴェルの顔って、なんか、誇らしげでしょ。
つい、赤ちゃんにするみたいに、犬を「高い、高い」したくなっちゃう。 |
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だけど、犬には冗談は通じない。恐怖を味わうだけで、ちっとも楽しくない。「高い、高い」は厳禁だ。
まだ歩けもしない赤ちゃんでも、脳は犬より高機能だ。
高く放り上げられて、「怖い」けど、スリルがあって楽しい。決して、落とされないという、強い信頼関係があってのことだけど。
犬の群れは、ボスが、すべてを見渡せる一番高いところに位置する。外敵の侵入を見張り、群れを支配するためだ。
ペットの犬が、人間の言うことを聞かなくなって、自分がボスと思い込むことを、アルファ・シンドローム(権威症候群)というんだって。
そういう犬をしつけるためには、まず、ソファの上にあがらせないようにすることから始めるらしい。
ヴェルも、待合室のイスの上がお気に入りで、「のせてくれ」とおねだりする。
ヴェルは、ちゃんと自分をわきまえているので、イスの上で寝させてあげる。床の上は、寒いしね~。 |
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3月15日 |
自己主張パワーアップ |
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ヴェルとの散歩は、引っぱりあいからはじまる。
外に出ると、まず、自分の行きたい方向に、ぐいっと踏んばる。
身体を低くして、リードを引っぱりながら、ずるずるとバックする。 |
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リードがゆるんだ瞬間にUターンして、大いそぎで、反対方向にスタスタ走る。その速いこと、速いこと。。。
仕事の時間が迫っているときや、急いでいるときは、私がリードをぐいぐい引っぱる。 |
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ヴェルはおっとっと。前足でトントンつんのめる。足の爪をアスファルトに立てて、ブレーキをかけようとする。
(おかげで、爪が削れるので、爪切りの手間がかなりはぶける) |
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踏んばっているときのヴェルは、こんな顔をしている。
すごい集中力でしょ。
小さな頭で一生懸命考えて、小さな体を全身つかって、必死でがんばるんだよね~。 |
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どんどんたくましくなって、パワーアップ。
「遠回りしたい」とか、「帰りたくない」ならわかるけど、理由がわからないことのほうが多い。自分なりに行きたいところがあるらしい。
「匂い」なのかな? |
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○ ○ 追記 ○ ○  |
追記・6 |
「番犬能力」はゼロ |
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犬の最もありふれたイメージは「番犬」である。
子どものころに飼っていた雑種のトッピーは、それこそ何分も前から、父が帰ってくるのを察知できた。まだ遠くを歩いている父を、クイ~ン、クイ~ンと呼んでいた。
帰宅するなり、まず犬の散歩に行ってあげていたから、父の帰りを待ちわびていたんだろうね。
家族や友人が来れば、シッポを振って喜ぶ。見知らぬ人には警戒して、ワンワン吠える。それも、前もってわかるのだ。
犬というものは、誰にも教えられなくても、躾けられなくても、本能的に番犬役をするのだなと、えらく感心したものだった。
ヴェルが赤ちゃんのとき、その前から飼われていた、ダイナという2歳年上のチワワの男の子がいて、何年か一緒に暮らしていた。
ヴェルがまだ2歳、ダイナが4歳ぐらいの頃と思う。1週間、2匹をうちで預かったことがある。
家族が帰ってくるのをいち早く察知して、シッポをパタパタ振りながら、2匹で玄関にお出迎えに行く。
人間は、カチャカチャと床を歩く犬の爪の音で、「あ、誰かが帰ってくるんだな」と気づく。
「やっぱり犬ってすごいな」と、2匹の番犬ぶりに感心した。
でも、「番犬能力」は、ダイナにだけあったものらしい。ダイナは2年前にすでに亡くなっていたので、うちに来たときは、ヴェル一匹だけだった。
あんずはいつも歌を歌っていた。あんずの歌声が、遊歩道から聞こえてくるので、人間は「あんずが帰ってくるな」と気づく。
・・・でも、ヴェルは気づかない。
団地の階段を3階まで、ドタドタと上がってくるあんずの足音が響いてくる。人間は気づくが、・・・でも、ヴェルは気づかない。
玄関のドアが、バタンとすごい音を立てて開く。
それでも、ヴェルはまだ気づかない。
あんずは玄関に立つやいなや、靴をぬぎながら、「ヴェル~!」と叫ぶ。
その瞬間に、ヴェルはやっとあんずに気づく。ガバッと起き上がって、いそいであんずをお迎えに行く。
いつもいつも、誰のことでも、気づくのは人間よりあとだった。
7歳でまだ耳も遠くなっていないというのにね!
ユーガ君が生まれたあとは、赤ちゃんが泣くと、ワンワン吠えて教えてくれたのだから、「外敵から家族を守る」という発想がなかったのだろう。
お坊ちゃま育ちの箱入り息子だったからなのだと思う。
「番犬本能」はあった。ただ、とろいので、すべてが人間よりあと。
物売りや営業マンが来て、私が気づいて対応をはじめたあとで、あわててワンワン吠えはじめる。
患者さんと、そうでない人の区別はついていたけど、「番犬能力」がゼロだったのである。
「今頃吠えても遅いよ~」、と私。
『ワンワン!』と、ヴェルは吠えている。
「ヴェル、もう遅いんだってば」、と私。
『ワンワンワン!』、とヴェルはまだ吠えつづける。
ヴェルを治療室において、出かけたときのこと。
宅急便屋さんからのメッセージが、携帯の留守電に入っていた。
「電気もついていますし・・・(ワンワン)・・・どうやら・・・(ワンワン)・・・ご在宅のようなのですが・・・(ワンワンワン)・・・」
ヴェルはピンポンの音に反応し、一生懸命吠えていた。
吠え声があんまりかわいいので、ずっと保存してあったのだけど、機種変したときに消えてしまったのが残念である。
治療室に来はじめてから2年ぐらいは、患者さんがドアを開ける前に、誰かわかってお迎えに行くこともあった。
かわいい女の子だと、いそいそとお迎えに出る。おじさんだと、寝たままで動かない。
同じ時間に予約だと、先に来たのが誰なのか、ドアを開ける前にわかったりするので、ヴェルにはテレパシーがあるのかな?
な~んて思ったんだけどね。
年とともに、そういうサーバント的なことはしなくなっちゃた。
人間と同じで、年寄りになると、どんどん偉そうになっていくんだよね~。 |
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<平和に眠りをむさぼるヴェル。ハウスと決めた場所に象を置いて> |
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updated: 2014/12/2 |
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ヴェル TOP |
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