goホーム
go診療カレンダー
go新着
go症例集
go症例マップ
goトピックの索引
goつぼの取り方
go金粒・銀粒ナビ
goFAQ *よくある質問
go私のブログ
goティラのブログ
go母のリハビリカルテ
goヴェルの思い出
go雑談集
goレシピ
goふろくの話
go本/参考文献
goリンク
goサイトマップ
リカちゃんと・・・
リョコちゃんストレッチ
リョコちゃんウォーク
mailto Ryoko Miz
goSchedule
goUpdates
goCases
goFAQ
goHello!
goTopics
goSitemap
360° Stretch
Ryochan Walk
goCalendario
go¡Hola!
goCasos
goNuevas
goMapa
リョーコの手作りブログへようこそ!
2018/10/16(火) ツボ(経穴)のダイナミズムに感動
腰まわりの筋肉の走行を詳細に調べたのは、Sさんに治療の重点部位を示そうと思ったからなのだが・・・

全体が見えないので、硬直部位をひとつひとつ探ってやるしかない。動作と痛みの関連を調べ、筋肉の走行に沿ってハリを打った。
おかげで、上半身から腰、腰からでん部、でん部から足への詳細な筋肉マップが出来上がった。
つながりを考えて、複数の筋肉を同時に治療する効能も体感できた。
えらい時間と手間がかかったけど、得るものは多々あった。

一番に感動したのは、ツボ(経穴)のすごさだった。
筋肉の詳細を知らなくても、正確にツボを取ることで治療ができる。
人体には300個以上の筋肉がある。腰痛治療に必要な筋肉だけでも何十個もある。すべてに、いちいちハリを打つことは不可能である。

ひとつのツボが複数の筋肉の中継点であったりする。
経絡を流れる「気」は、ところどころでプールを作っている。大きなプールの「ツボ」を選んでハリを打つことで、気の流れを大きく動かし、数個以上の筋肉を一気に治療できるのだ。

筋肉の数も多いけど、ツボの数も360個以上ある。どのツボを選び、どういうふうに治療するかで、効果は大きく違ってくる。
鍼灸治療は「てこの原理」なのだが、「てこ」の使い方に極意がある。

どうしても治せないときには筋肉マップは役に立つけど、理論ばかりで頭でっかちになるのもダメである。勘が働かなくなるもの。
鍼灸治療もテニスも同じで、野生の勘=本能で打つことも大切。両方のバランスが取れてはじめて、技術を最大限に生かすことができる。

仕事をすると悪化、そのあと治療すると楽になる・・・をくり返しながら、そろそろテニスを再開しなくちゃ、とあせった。
14日に調布市民大会のシングルスの試合の予定が入っていた。

ぎっくり腰の発症から1ヶ月と1週間たって、壁打ちから再開した。
筋肉の硬直をほぐすのに、鍼灸だけでは限界がある。動かさないと固まったままになってしまう。そしたら、おばさんテニスしかできなくなっちゃう・・・

土曜日と月曜日は壁打ちだけ。自分のいるところに来るボールはなんとか打てるようになった。
はじめは難しかった「ボールを拾う動作」などができるようになり、動ける範囲がだんだん広がっていった。

水曜日には、久しぶりに練習会に参加させてもらった。朝から「Tゾーン」だけに痛みが集約されていた。やっとメインの患部に手が届くところまで来た。
でも、やっぱり走れない。来るボールは打てても、自分から取りに行けない。
1時間半ぐらいやっていたら、両でん部に痛みが出はじめ、「Tゾーン」の痛みが隠れてしまった。

せっかく出た痛みをまた眠らせてしまったら、治療が難しくなるので、その日はそこで終わりにした。
腰の中央にロックがかかっていると、まわりの筋肉が無理をして、硬直が広がっていく・・・という仕組みがはっきりした。

とにかく、いそいででん部の硬直をほぐさなくちゃならない。
急に動けないのは、太ももの内転筋で踏ん張れないからかもしれない・・・と思い、太ももの内側にもズラリとハリを打ってみた。あれあれ、足が軽いぞ!太ももがすいすい上げられる。

「Tゾーン」の痛みを掴まえて、そこにもしっかりハリを打った。
鍼灸には「運動鍼」という手技がある。筋肉に鍼を刺したまま、動いて治す治療法である。今まで怖いからやったことがなかった。

後ろ手で鍼を打つのは、私のテニスと同じレベル。ときにはすごいショットが飛んでいくけど、狙いが外れることもしばしば。
下手な鍼でも、自分で動くことで、欲しい刺激がツボに与えられることを発見し、Tゾーンを運動鍼で治療をしてみたのだ。

なんか、すごい効き目が感じられた。翌日の木曜日は、あっちも工事中、こっちも工事中という感じで、筋肉バランスが変化していっているのがわかった。
そういう状態で無理をすると、壊れる危険性がある。なので、テニスをお休みした。

土曜日の午前中、翌日の試合のために、ラケットとシューズをクラブに取りに行かなくちゃならなかった。
壁打ちをしていたら、「3人しかいない」とゲームに誘われた。1ヶ月半ぶりのダブルスである。あまりがんばらなくてもいい人たちだったけど、やっぱりとっさには走れない。腰のロックはまだかかったままである。

ダブルスで走れないのにシングルスは無理だな・・・
試合となったら無茶をしちゃうかもしれない。そしたらまた壊れてしまうかもしれない。ここでこじらせたら長引いてしまう。
自分のテニスライフを大事にしようと、試合に出るのをやめた。

仕事はお休みにしてあったから、ゆっくり起きて、午後にテニスクラブに行った。壁打ちのあと、ダブルスに誘ってもらった。みなさんとても上手なんだけど、なんと全員が故障者だというので気楽である。
走れないので、来たボールを全力で打った。深いストロークを打つための下半身の筋力を、だんだん取り戻していった。

昨日は、ガンガン打って来る男に混じってダブルスを1セット。とっさの動きはまだ難しかったけど、ゆっくり始動すればなんとか走れた。
腰のロックはだんだん縮んできていて、もうちょっとなんだけどな・・・

私が私を治療できたら、この程度の腰痛は3回の治療で1週間で治せる。
見えている不具合と、隠れている不具合を、両方を同時進行で治療できるし、これから起こるだろう不具合も予測できるもの。
でも、大きな収穫はあった。今までやってきたことをひとつひとつ検証できたから、これからが楽しみである。

このまま順調に治ってくれたら、「終わりよければすべて良し」と、大いに喜べるんだけどな・・・(笑)
2018/10/6(土) ホームページのURLを変更します!
またまたホームページの URL を変更をする羽目になった。

3年前、看板にしていた iij4u がサービスを停止したので、すべてを Yahoo! に移動した。2015年の夏のことである。
ファイルの書き換え、リンクの貼り換えのために、1ヶ月半もパソコンのしもべ状態だった。超大変だったんだよ~

あのとき、ドメインを取っておけば、サーバーが変っても、URL は変えずにすんだんだけど・・・

Yahoo! なら永遠だろうと思ったのが大間違いだった。来年(2019年)3月末でホームページのサービスを停止するという通知が来た。
それ以前にも、何度も何度も迷いに迷い、先延ばしにしていたドメインを取得することにして、すべてのページを移動した。

http://ryokomiz.com

これが私のドメイン、新しいホームページのアドレスである。
今までのページに移転の案内を貼り付けるため、のめりこんでの作業中なので、あと数日で転送できそう。そしたら移行は完了である。

URL の書き換えをお願いします!

パソコンに向かって坐っているのも腰に悪くて、立ち上がったときにズシンと来ているのが分かる。
仕事も中腰なので腰に悪い。重いものを持つのも、お皿洗いや洗濯干しも、落としたものを拾うのも、腰に来る。

・・・悪いことだらけの毎日であるが、必死の治療で、なんとか快方に向かっている。「2歩進んで、1歩下がる」感じかな。
こうなったら、意地でも自分だけで治療してやる!と、半ば居直っているが、誰かいたら教えてもらいたいな。未熟でもいいから、「治そう」という熱意のある鍼灸師を募集中である。

今週になって、右半身と左半身を別々に使えるようになってきた。腰にはまだ固まりが残っているんだけど、だいぶ限局されてきた。
動いてほぐれる部分もあるだろう・・・。やってみて痛みが出たら、そこを狙い打ちにできる・・・

そんな訳で、今日、久しぶりに壁打ちに行ってきた。
フォアはまあまあ打てた。右足重心だとほぼ問題がない。
バックハンドで左足に体重をかけると、左の腸骨稜付近にズシンと重い痛みが出る。スピンは打てないけど、スライスなら打てる。

バランスを取るために、10球ずつ、左右交代に打ってみた。ちょっと打って休憩。リハビリ中だから無理は禁物である。

最近仲良しになった男性と壁でおしゃべりをした。10年も前からが悪いので、筋肉が癒着してこり固まっている上に、筋力も落ちている。
キネシオでテーピングをしてあげ、ついでに、歩き方を教えてあげた。

ふくらはぎを使って歩くには、「踵からついて、爪先で終わる」のがコツである。最後は爪先立ちになって、「膝を伸ばし」て、しっかりと地面を蹴る。
膝を曲げたままだと、ヒラメ筋しか使えない。腓腹筋は2関節筋なので、膝を伸ばした状態じゃないと筋肉がつかないのである。

正しく歩くと、ふくらはぎの筋肉がつくし、膝蓋骨をのせている大腿四頭筋(太ももの筋肉)も増強される。
筋肉を使うと、筋ポンプ作用で、内部の血流が促される。新しい血液が送り込まれ、老廃物の排泄が促進される。

実演して見せたあと、また壁打ちをしたら、なんと!バックハンドでスピンを打っても痛みが出なくなった。
まさに「情けは人のためならず」だね。このところ、「太ももをしっかり持ち上げて歩く」ことに集中していて、ふくらはぎのことを忘れていたのである。

まだ完全じゃないけれど、とりあえずテニスはできることがわかった。
やれやれ、だね。(笑)
2018/9/26(水) ぎっくり腰のつづき:後面の筋肉
ぎっくり腰の発症からもうすぐ1ヶ月になる。快方に向かっているとはいえ、まだまだで、テニスができるような状態ではない。
仕事はフル回転で、家事のほうは省エネで、なんとかこなしてはいるが・・・

前回に言及したのは、骨盤の前面にある筋肉(腸腰筋)である。今回は後面の筋肉をいくつか紹介しよう。

図1は中殿筋で、骨盤の外側にある。小殿筋と一緒に「大腿骨の外転」に関与している。反対側の足を上げるときに、骨盤を傾けて固定する働きをしていて、走るときに酷使する筋肉なのだ。

図1: 中殿筋(骨盤の外側)

腸骨の上方からはじまり、大腿骨(大転子)の外側にくっついている。
 ↓
腸骨稜

骨盤
(腸骨)の
てっぺん
前述の腸腰筋
(骨盤の内側)

「Tゾーン」のを、昔は「蝶番」と呼んでいた、腰痛の中心となる部位で、すべての患者さんに必須の治療部位である。

中殿筋の付着部は、腸骨稜の上部なのだが、かなり広範囲だ。なるほど・・・これが、「菜箸」の正体かな?
図4のは、骨盤の端から端まで、1本の(もしくは2本が段違いでつながった)ような、「菜箸が突っ込まれているような」と表現してきた硬直の部位である。

図2は脊柱起立筋である。脊柱を支えている筋肉は他にもいろいろあるんだけど、とりあえず代表として。やはり、「Tゾーン」と関連がある。

図3は広背筋である。第7胸椎、上腕と肩甲骨、そして「Tゾーン」にも関わっている。

図2 ←脊柱起立筋

頭蓋骨から仙骨までの長い筋肉。
いくつかの筋束で構成されている。
図3


  広背筋 →

第7胸椎より下方の脊柱(棘突起)、腸骨稜、仙骨などからはじまり、上腕骨にくっついている。

図4では、上記の3つの筋肉を重ねてみた。

図4
両側の中殿筋が硬直すると、Tゾーンを左右で、横から引っぱることになる。

脊柱起立筋が硬直すると、1本の硬い棒のようになる。
弾力があれば、圧が分散される。こん棒のようになると、収縮のたびに、あらゆる圧がTゾ-ンに集約されてしまう。

広背筋は、腕にもつながっている。本のページをめくっても腰にズシンと響く、こういうタイプのぎっくり腰は、この筋肉に関係があるのかもしれない。

腰痛治療の最後に、外関~曲池~天宗~至室~大腸兪のラインに、ずらりと点灸をする治療法があるんだけど、広背筋の緊張をほぐす効果だったのかもね。

腰のロックはなかなかはずれない。
長時間立位を保つと、腰から筋肉の硬直が広がっていく。物を持って歩くとか、中腰などで悪化し、腰でん部にズシンと重みと痛みが出る。
患部にカマヤミニをすると少し楽になるが、一進一退である。

指圧の上手な患者さんが久しぶりに来た。指圧をしてもらったら、背中だけじゃなく、足までがガチンガチンにこっていることが判明した。
中殿筋は股関節につながっているから、股関節からつながる足の筋肉にも緊張が伝わっていくのだろう。

あちこちほぐしてもらったら、逆に、ほぐしきれない部位が浮き上がってきた。

筋肉は共同作業をしている。Tゾーンにロックがかかっているから、そこにつながっている筋肉たちが自由に動けず固まっていく。次々に連鎖反応が起こって、どこもかしこもガチンガチンに固まってしまう。
周囲の筋肉が硬直すると、Tゾーンを引っぱり、ますますロックがかかる。悪循環になるんだよね。

1本ずつのハリでは効果がないらしい。1つ1つ狙ってもほぐしきれない。
いつも患者さんにやるように、痛んでいる筋肉にずらりと打って置鍼、そのほうが効果がありそう。
同時進行でハリを打って、まとめて一気に治療してみよう・・・

ベッドの上に横向きに寝そべって、中殿筋を中心に、でん部や骨盤まわりの圧痛点と、大腿骨の付け根をぐるり、そこから太ももにもずらりと深いハリを打ちこんで、しばらく置鍼をした。それを反対側にもやってみた。
次は仰向けである。手足の要穴には浅いハリで経絡治療をし、腰まわりには深いハリを打って置鍼した。
終わったあとは、なんと腰の重みが取れていた。

どんな動きも出来そうであるが、立ったまま腰のTゾーンにハリを打つことにした。片足で立って、反対側の腰の緊張をゆるめると、単刺で深いハリを打てる。
もしかしたらロックははずれたかも?と思うぐらいに、腰が軽くなった。

でも翌朝には、また腰の痛みと重みが舞い戻る。ストレッチでほぐしてからじゃないと動くのが怖い。「朝起きるときに痛い」のは、腰の不具合が残っている証拠である。
治るにつれ、他のいろんな筋肉たちが、「ボクも!」「私も!」と声を上げはじめるし・・・(笑)

とにかく、「神経を眠らせ」て「固めて治す」のだけはごめんである。たとえ時間がかかっても、可動域を維持したまま治したい。テニスのレベルを落としたくないからね~~
そんなこんなで格闘している私である。

ある人に「筋肉の絵を描いて」と言われた。自分では描けないので、私の愛読書をスキャンして、アレンジして使わせてもらった。
重ねた図がイマイチなのは、へたの手造りだからなので、想像力で補ってね。

<参考文献>
医学書院の「図説 筋の機能解剖」、著者 JOHN H. WARFEL 、訳者は矢谷令子、小川恵子である。
2018/9/16(日) ぎっくり腰の治療:Tゾーンと腸腰筋
動けなくなって1週間寝込んだけれど、焦燥感は不思議になくて、かえってホッとした感じ。えんえんと眠りこけていた。
週5で仕事、週5でテニス、ティラの世話、家事に買い物と、あまりに忙し過ぎたんだね。

腰にはたくさんの筋肉が通っている。背中から腰、お腹から腰、腰から臀部、臀部から足へ・・・
それらの筋肉たちが、主の暴走につきあわされた。疲労困憊し、カチンカチンにこり固まったまま、なんとかバランスを保っていたのだろう。
バキッと1本、どこかが壊れたせいで、筋肉バランスが崩れて、不具合の連鎖反応が起こった。
我慢に我慢を重ねてきた筋肉たちが、次から次へと悲鳴を上げたのである。

はじめの症状は、足が上げにくくなったこと。反対側のお尻にズシンと痛みが来る。片足を上げるときに、反対側の骨盤を固定するのは中殿筋なので、そこにカマヤミニをしてみた。
でも、どんどん悪化していって、ついにはまったく足を上げられなくなった。

鍼灸は臨床医学である。まず、なんとかして患者を治す。その経験を踏まえて、「なぜ治るのか?」を考察し、理論体系化していくのである。

昔は、治療をしてくれるSさんにお任せしていたのだが、そうも行かなくなった。自分で原因を究明し、「ここに打ってみて」とお願いしなくちゃならない。本を広げて、いろいろな筋肉を細かく調べた。

去年のの腰痛は、メインが梨状筋だった。激しく不快な鈍痛が、波状攻撃のようやってきた。毒素を噴出す間欠泉のような感じだった。
今回のはまったく違う。硬いハンマーで殴られているような「こわばり」で、ちょっとの身動きすら難しい。

身体を前に傾けられなくなった → ピクとも振り向けなくなった → 物が持てなくなった  → しゃがめなくなった → 立ち上がれなくなった → ついには身動きもままならなくなった。

ある程度動けるようになってからも、前傾姿勢は困難なまま。
坐っていても立っていても、自分の体重が支えられない。上体が腰に乗っかると、ズシンと圧がかかる。時間が立つほど骨盤にめり込んでいく。

最後に残ったのは、最初の「しこり」と、そこにつながる部位だった。「Tゾーン」と名づけた。自分では絶対にハリを打てない場所である。

は腰椎で、いろいろな筋肉で支えられている。
は「しこり」の部位。腰椎と骨盤(仙骨)の付着部で、一番「圧」がかかる。
腰痛の患者さんの必須治療部位である。

健全な腰椎は自然に前弯している。脊柱にかかる「圧」を逃がすために、前後にS字カーブをしているのだ。
腰にお灸をしているとき、鏡で見る自分の腰は、背中からお尻まで、スパ-ンと見事にまっすぐだ。メンテナンス治療に来ている患者さんと同じである。
「Tゾーン」がまっすぐだと、腰痛を起こしやすいのだ。

うちの治療室では、置鍼のあと、単刺で深い部分のこりを取る。
Tゾーンの治療をしながら、自分が打っているのは何筋なのだろうと、いつも疑問に思っていた。
もしかしたら、脊柱の内側にくっつく大腰筋の付着部だったのかもしれない・・・と思った。

脊柱の内側~大腿骨に付着している大腰筋と、骨盤の内側~大腿骨に付着している腸骨筋をあわせて「腸腰筋」という。
太ももを持ち上げるとき、上体を前に傾けるときに使われる。

冷えから来る女性のぎっくり腰には、腹部の透熱灸が効くんだけど、もしかしたら、腸腰筋に効果があったのかもしれない。

← 腸骨筋

骨盤の内側にあって、大腿骨の内側にくっついている。

 大腰筋 →

腰椎の内側からはじまって、大腿骨の内側にくっついている。

腸骨筋と大腰筋を重ねてみた図である。(=腸腰筋)

縦に並んだと、(しこりの部位)で「Tゾーン」を形作っている。

骨盤の内側を腸骨筋、外側は中殿筋で、骨盤を裏表で支えている。

腸骨筋が疲労する。弱ってくるから、中殿筋が無理してがんばる・・・その可能性もある。

ハードなテニスや重労働で腰が曲がるのは、この筋肉の縮みが元凶かもしれない。

この半年間、誰にもハリを打ってもらわずに来た。手の届くところに自分でハリを打ち、あとはストレッチでどこまで治療できるのか?それを試してみたかった。
結果は、やっぱり腰にはちゃんとハリを打ってもらわないとダメだった、ということだった。

昔はハリじゃなく、透熱灸で深部の治療をしたので、患者さんに「Tゾ-ン」に透熱灸をしてもらった。背部全体にカマヤミニもしてもらった。
そのおかげか、なんとか前傾姿勢が取れるようになったので、昨日の土曜日から、同時に2人を治療できるようになった。

ずっと痛かったのは左の腰だったんだけど、今日になって、右の坐骨結節と股関節からつながる筋肉のほうに違和感を感じるようになった。
今年の2月のぎっくり腰で、治してもらえなかった部位である。鍼灸でほぐしてから、ストレッチで維持する・・・それしかなかったね。

私の最大の長所でもあり欠点でもある「好奇心」が大いにあおられ、今回の「ぎっくり腰」はほんとうに勉強になった。

まだ完治ではないけれど、展望が見えてきたね~~(笑)
2018/9/9(日) ぎっくり腰で休業後、まだまだリハビリ中
ぎっくり腰のせいで、1週間も仕事を休んでしまった。なんとか再開はしたけれど、とりあえず、やっと「フツーのぎっくり腰」になった程度である。
今のところ、マンツーマンでしか仕事ができないので、断った患者さんのうち、緊急性の高い人から順にはじめているところ。。
ご迷惑をおかけしてます。m(_ _)m

ぎっくり腰の経過を、まず前段階からお伝えすると・・・

先々週、右肩が治ったとたん、入れ替わるように右のすねが痛くなった。
芭蕉がお灸をすえた場所、足の三里あたりから、足首と指先に向かって走行している筋肉に痛みが出たのである。
短距離でダッシュ、ストップ、ジャンプをくり返すことで発達していく筋肉である。

その1週間前ぐらいから、右のひざの内側に軽い違和感が出たのだけれど、面倒なので放っておいた。右肩で手一杯だったし。
そのうち、右ひざ全体がなんとなくガタつく感じになった。それでも、走りに走って打ちに打ってとハードなテニスをつづけたので、右のすねにかなりの過負荷がかかり、ついに悲鳴を上げたのだ。

右すねが治りきっていない状態でテニスをしたときのこと。あまりハードではないおじさんたちにゲームに誘われた。
無理はしないようにしたんだけど、やっているうちに、左の腰やら、右の膝やら、あちこちガタピシ言い出した。かばって動いたせいだね~
右すねの痛みは増悪し、歩くにも支障が出るぐらいになった。

お散歩のときも仕事のときもテーピングをした。
長母指伸筋(母趾へ)に長いテーピングを1本。内側=前脛骨筋(内果へ)と、外側=長指伸筋(2指~5指へ)に1本ずつ、短いテープで補強した。
鍼灸治療のおかげで、右すねは意外にあっさり治ってくれた。

木曜日テニスに出かけた。あちこちのガタピシは残っているし、腰が重い。でも、軽めのテニスのあと、ほぐれてくれた・・・と思っていた。

実はずいぶん前から、腰の中央、下方の仙骨のあたりに、キャッシュカードを縦に割ったような大きさの「しこり」を感じていた。
自分ではハリを打てないので、ストレッチでどこまでほぐせるのか、ずっと試してきたのである。

金曜日の朝、おふとんでごろごろストレッチ。どんどん身体が柔らかくなって、いろんな動きが可能になっていくので、面白くてしょうがない。
キャッシュカード半分のしこりが伸ばせる、新しいストレッチ(#15)を思いついた。痛みをこらえてぐいぐい伸ばし、『これでほぐれるかな?』と、ちょっとうきうき。

ティラの散歩を終わって、次は立位の360度ストレッチである。テーブルの上に左足を上げたとたんに、バキッ!と腰が壊れた。痛みの度合いが激しいし、不安感も伴っている。
これはヤバイ!と、あちこちにカマヤミニをしてみたんだけど、どんどん悪化していく。その日の患者さんはルーティーンで来ている人たちだったので、メールをして、治療をお休みさせてもらった。

そしたら電話が。スライスの打ちすぎで、野球肘になった先輩からである。2日前に全身治療をしたのだが、試合を間近に控えているので、「間に肘だけ治療においで」と言ってあったのである。
テニス肘は橈側=上腕骨側上顆の病で、野球肘は尺側=上腕骨側上顆の病である。テニス肘より野球肘のほうが治しやすい。

肘だけの治療なら坐ってできるし、とりあえず治療室に行けば、自分の治療もできる。
そう思って出かけたけど、自分で自分に治療をしても、やればやるほど腰痛が悪化していった。まるで腰全体が崩れていくようである。
ティラも抱っこできない、バイクに乗るのもやっと。運転中、何かの拍子に足をつくと、腰にギクッと激痛が走る。
そのまま数日間、身動きもままならない状態になった。

あんずが何日も手伝いに来てくれ、家事やお灸をしてくれた。ヨーコも来てくれた。旅行中にティラの散歩をやってくれたTさんが来てくれ、Tさんの娘さんがお灸をしてくれた。
危機を乗り切れたのはみなさんのおかげである。m(_ _)m

2月に解任したSさんにも連絡を取った。治療に来てくれたのは3日目、日曜日の夜である。
治療の直後はいい感じと思ったけど、5分後には痛みが爆発した。
それまで、立ってしまえば痛みが出ず、そろりそろりと歩けたんだけど、治療後は立位もつらい状態になった。痛みで足が前に出せず、歩くのも難しくなった。

つまり、まっすぐな姿勢でも痛むようになってしまったのである。「横たわっていると痛みが出ない」のが唯一の救いだったのに・・・

これを「悪化した」と捉えるか、「眠っていた痛みが出た」と捉えるか、難しいところである。
私なら、眠っていた痛みを起こして、それを治して終了するのだけれど、Sさんは途中でも時間で帰ってしまう。やっぱり、「治す」技術は錆付いたままだった。
それが不満で解任したのだけれど・・・

Sさんには15年ぐらい定期的に治療をしてもらっていたんだよね。その間も何度もぎっくり腰になったけど、なんとか仕事はできた。今ぐらいの、仕事が出来る程度の「フツーのぎっくり腰」ですんでいたのである。

11年前(2017/7/16)のことを思い出す。
当時もSさんにうんざりして、3ヶ月間、誰にもハリを打ってもらわずに、指圧をしてもらったり、自分で応急処置的な治療をしてしのいでいた時期があった。

治療室のそばに駐車場があって、車からヴェルを抱き下ろした瞬間に、ズシッと腰に違和感が来た。1歩歩くごとに違和感が増す。山が崩れていくみたいに、腰痛が悪化していった。
ベッドに横たわって自分であちこちに治療を施したけど、快方に向かうどころか、どんどん悪化していって、ついに歩くこともできなくなった。
今回もそれと同じなので、「山崩れ型」ぎっくり腰と呼ぼう。

そのときm、夜すぐにSさんが来てくれて、とりあえず歩ける程度に治してくれた。あの頃はまだ仕上げまで粘る熱意があったんだよね。
でも、ぎっくり腰の程度が激しくて、仕事ができるようになるまで1週間かかってしまった。仕事を休んだのは、開業以来初めてのことだった。(今回が2回目)

つまり、中途半端でも、腰にハリを打ってもらっていれば、仕事を休むしかないような重篤の腰痛にはならずにすむ・・・、ということらしい。

発症から1週間たって、まあまあ身動きができるようになった。そろそろ動いて治す時期がきた、と思った。
金曜日、前傾姿勢がつらいので、ベッドを中央に移動して、両側から治療をした。マンツーマンなら仕事ができることを発見。
そのあと、腰痛がすこし軽くなっていた。

家にいると無理なことは一切しないけど、仕事となるとちょっとは無理をする。その頃合い加減が治癒に役立つみたいだね。

腰にハリを打たずに放っておいたこと、急激なストレッチで筋肉バランスが変わったこと、などなど原因は複数である。
今回のぎっくり腰ではずいぶん学ぶことがあったので、その詳細は次回に!
日記 TOP
前の日付へさかのぼる